現地時間17日、米ケンタッキー州ヘンダーソンのエリスパーク競馬場で行われたアロウワンス競走(3歳・ダ1400m・1着賞金513万円)は、道中3番手でレースを進めた
M.ミシェル騎手騎乗の4番人気
フライアーローレンス(牡3、米・B.コールブルック厩舎)が4角で先頭に並びかけて直線伸び、スタートから先手を取った1番人気チェイシングタイム(牡3、米・S.アスムッセン厩舎)に2.1/2馬身差をつけて優勝した。勝ちタイムは1分22秒02(不良)。
さらに1馬身差の3着には2番人気ブルーケンタッキー(牡3、米・J.バークレイ厩舎)が入った。3番人気に推されていたタフトゥテイム(牡3、米・C.
デーヴィス厩舎)は5着に終わった。
フライアーローレンスは父
Violence、母Try to Catch Her、
その父Broken Vowという血統。昨年デビュー後2連勝を挙げ、年明けのステークス競走で1番人気8着と敗退していた(このレースの3着馬は後の
ケンタッキーダービー馬
リッチストライク)が、久々の実戦で勝利した。通算成績はこれで4戦3勝。なお、管理調教師のB.コールブルック師は、21年
ペガサスWC(米G1)、ブ
リーダーズCクラシック勝ち馬
ニックスゴー(牡6)のデビュー当時の調教師。
今年5月に米ケンタッキー州ルイヴィルに拠点を移した
M.ミシェル騎手にとっては、5月26日の初騎乗(2着)から数えて17戦目での初勝利となった。また、昨年12月2日、仏ラ・
クロワゼ=ラロッシュ競馬場での落馬事故からの復帰後初勝利ともなった。
【ミシェル騎手のコメント】
「本当にうれしいです。5月にアメリカに来て17戦目ですが、ここまで長かったとは思いません。たくさん学ぶべきものがありますし、関係者の皆さんに私を知ってもらう時間が必要だと思っていました。
フライアーローレンスには5回ほど調教に乗り、素敵な馬だなと思っていました。男性より女性が好きで、私とのコンタクトはとてもいい感じ。調教師の先生もそう感じたそうです。能力の高いス
プリンターで、千二から千四がいいと思います。ハードな調教を課してきたので、彼と一緒に勝てたのは本当にうれしいです。次走はステークス競走になると思います。
昨年末、大きな事故で皆さまにもご心配をお掛けしました。今回はそれ以来の初勝利で、とても大きな感動で泣きそうになりました。2022年は不安な気持ちで始まり、ここまで決していいシーズンとは言えませんでしたが、決して諦めずに頑張ってきました。こうして再び勝てることがわかってうれしいですし、自分を誇らしく思います。アメリカで勝つことは私のキャリアでの1つの大きな目標でした。今後も多くの勝ち馬と巡り会えることを願っています。
今回は水の浮くダートでしたが、日本での経験があってこその勝利でした。たくさんのことを学ぶことができた日本に、日本の競馬に感謝しています」
(取材:高橋正和、編集:netkeiba.com)