「アイビスサマーダッシュ・G3」(31日、新潟)
前年覇者
オールアットワンスが、美浦Wで迫力十分の動きを披露。しまい重点の内容にしても、ラスト1F11秒1は出色だ。この1年間は苦しんだが、15-16年の
ベルカント以来、史上3頭目の連覇に向けてがぜんトーンが高まってきた。また、重賞初のJRA女性騎手対決を前に、藤田菜七子の
スティクス、
今村聖奈の
オヌシナニモノも最終調整を無事に終えた。
1年前の活気がよみがえってきた。朝一番の美浦Wを単走で発進した
オールアットワンス。抜群の行きっぷりをなだめながら4角を回ると、直線は重心を下げて鋭く加速。馬場の真ん中で風を切り、昨年以上の迫力で疾走した。
全体時計は5F71秒8(3F38秒4)と控えめだが、ラスト1Fは11秒1と切れに切れた。中舘師は「先週まで長めからやっているので、当週は“シャープさを出してほしい”という指示。暑い時季の輸送も控えているからね」と、しまい重点の意図を明かす。その上で「昨年と比べて馬がしっかりしてきた。大事に使っているから傷みが少ない」と成長ぶりを強調した。
3歳の身で臨んだ昨年の当レースを快勝。その後の3戦は着順を下げているが、「最近はゲートを出てすぐに挟まったり、(直線競馬で)枠が悪かったり…。そういうレースが多かった」と指揮官に悲観の色はない。暑くなるに伴い、体調も上向いてきた。「牝馬は暑さに強いからね。冬場は歩様がゴツゴツする馬が、この時季はそういうのもない。コース相性もいいし、普通の状態で使えれば」。連覇に向けてムードは上々。千直女王の復権は近い。
提供:デイリースポーツ