「
エルムS・G3」(7日、札幌)
14番人気の低評価に反発して2着。プロキオンSで見せた
ヒストリーメイカーの激走には驚かされた。戦前に新谷師から「今回は調教内容を変えてみた。具体的に?それは担当者が考えてやってくれているから。見た目に具合は良さそうだよ」と聞いてはいたが…。さすが新進気鋭のトレーナー。今後も目が離せない。
また、テン乗りだった小沢Jのレース後のコメントにも驚かされた。「一番強い競馬をしてくれましたが…。この着差は、川田さんとの技量の差だと思います。もっと技術を磨いていかないと…」。19歳とは思えぬ潔さに感心したが、素直に受け止めれば、立ち回りひとつで勝機があったということか。
8歳を迎えた
ヒストリーメイカーの強さの源は、4代
母ミスタイモアだろう。3代母に当たる
ブリリアントミスト(
父リアルシャダイ)はわずか1勝に終わったものの、きょうだいには2歳上に90年
京成杯を制した
ノーモアスピーディ(
父ノーザンテースト)、3歳下には重賞3勝馬
ベストタイアップ(
父アンバーシャダイ)がいる。ひ孫に12年名古屋GP2着
クラシカルノヴァ、玄孫には
ヒストリーメイカーの他に17年
レパードSを制した
ローズプリンスダムもおり、DNAを後世に粘り強く伝えている。
地方で13勝を挙げた
母チヨノドラゴンにも触れておきたい。公営・金沢で勝ちまくり、3歳時には果敢にローズS(06年17着)に参戦したほど。07年には船橋・
マリーンCで5着(4着降着)、09年にも大井の
TCK女王盃で5着と奮闘。公営・金沢からはい上がってきた
ヒストリーメイカーの戦いぶりは、まさに母の足跡をたどっているようだ。8歳でも馬は元気いっぱい。“たたき上げ”の重賞Vを期待したくなる。
提供:デイリースポーツ