8月11日(木)に
門別競馬場で行われる
ブリーダーズゴールドカップ(JpnIII、3歳上牝、ダ2000m)。1989年に創設された当レースは、中央・地方の交流重賞として長い歴史を持つ。現在ほど中央と地方の交流が盛んではなく、
地方競馬のダート交流重賞は他に
帝王賞があるのみだった時期に創設され、現在のダート
グレード競走の草分けとなったレースだ。
2014年からは牝馬限定戦に変更されるとともにJpnIIIへ格下げ。秋の
JBCレディスクラシックを見据えた一戦へとレースの位置づけも変化した。なお、昨年の覇者
マルシュロレーヌは当レースを
ステップに米G1のBCディスタフを制覇。秋の牝馬戦線を占う戦いがここから始まる。
主な出走馬は以下の通り。
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テリオスベル(牝5、美浦・
田島俊明厩舎)
好凡走の波が大きくムラのある成績だったが、近3走は連続連対と本格化の兆しあり。3走前の
下総Sはスタートから出ムチを入れて果敢にハナを奪うと3馬身半差で快勝。続くスレイプニルSも外枠から押して先手を主張、そのまま押し切り10番人気の評価を覆して連勝を飾る。
前走の
マーキュリーCでは、先行馬が揃うなかゲートで後手を踏み後方からの競馬を余儀なくされたが、3〜4コーナーで位置取りを押し上げ、牡馬を相手に2着に好走。重賞初挑戦ながら、これまでと異なるレース内容で結果を出してみせた。初戴冠へ向けて視界良好だ。
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グランブリッジ(牝3、栗東・
新谷功一厩舎)
昨年9月に中京ダート1400mでデビューを迎え7着。以降は距離を延ばし、3戦目の未勝利戦を勝ち上がった。今年4月に2勝目を挙げ、続く6月の
関東オークスでは道中2番手を追走し、上がり最速の末脚で後続を振り切り3馬身差の快勝で重賞初制覇を果たした。
元々は後方待機策から末脚を武器に差す競馬を続けていたが、距離が延びるにつれて先行力も身についてきた。当レースは2014年の牝馬限定戦に移行してから3歳馬の優勝はないが、確かな先行力と勢いを武器に古馬撃破に挑む。
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ネーロルチェンテ(牝5、北海道・
米川昇厩舎)
当地でデビューし、2歳時には重賞のブロッサムCを制覇。その後、南関東に転入し出走を続けた。2020年7月にホッカイドウ競馬へ再転入すると、コンスタントに勝利を積み重ねてA級入り。昨年の当レースで地方馬最先着を果たすなど、古馬牝馬路線の代表馬へと成長した。
今シーズンは復帰戦を勝利で飾るも
ヒダカソウCで6着に大敗。しかし、えりもオープンですかさず2着に巻き返すと、
ノースクイーンCで昨年2着の雪辱を果たし、約3年ぶりの重賞制覇。今年も
JRA勢は強力だが、昨年よりも上位の着順を目指したい。
他にも今年の
アンタレスSで4着の実績がある
プリティーチャンス(牝5、栗東・
野中賢二厩舎)、
エピカリスや
メイショウナルトを兄に持つ良血馬
キムケンドリーム(牝5、栗東・
西村真幸厩舎)、名牝
サルサディオーネの妹
サルサレイア(牝6、大井・
堀千亜樹厩舎)などが出走予定。
発走は11日(木)20時00分。