8月14日に
ドーヴィル競馬場で行われる
ジャックルマロワ賞(3歳上牡牝・仏G1・芝1600m)。100年の歴史を誇る大レースであり、歴代覇者には数々の名マイラーが名を連ねる。今年は日本から
バスラットレオン(牡4、栗東・
矢作芳人厩舎)が参戦予定だ。当記事では、24年前に同レースを制した
タイキシャトルについて振り返る。
タイキシャトルは1994年3月に米国で産まれ、その後アイルランドでの調教を挟んで1996年に来日。美浦・
藤沢和雄厩舎に所属したが、慢性的な脚部不安を抱えていたこともありデビューが遅れ、ダートで初陣を飾った。1997年の
ユニコーンSで重賞初制覇を飾ると、主戦の岡部幸雄騎手とのコンビで連勝に連勝を重ね、さまざまな功績を残した。
1998年の
ジャックルマロワ賞には
タイキシャトルのほか、同年のサセックスS覇者アマングメン(
Among Men)や、後に種牡馬として大成功を収めるケープクロス(
Cape Cross)などが出走。また、のちに日本に繁殖牝馬として輸入される
ミスベルベールが
武豊騎手とのコンビで参戦していた。
初の海外戦、初の直線競馬と初めて尽くしの本番だったが、
タイキシャトルはゲートで好発を決めると、逃げるケープクロスの後を2番手で追走。残り1ハロンを切ったところで仕掛けると、追い縋るケープクロスと追い込んできたアマングメンを半馬身抑えて勝利。
タイキシャトルが残した主な実績は下記のとおり。マイル以下を主戦場とした競走馬が
年度代表馬を受賞、ならびに
JRA顕彰馬に選定されるのはともに史上初のことだった。(※現在の馬齢表記に準拠)
1997年
マイルCS(GI)制覇
1997年
スプリンターズS(GI)制覇
1998年
安田記念(GI)制覇
1998年
ジャックルマロワ賞(仏G1)制覇
1998年
マイルCS(GI)連覇達成
1997年
JRA賞最優秀短距離馬1998年
JRA賞年度代表馬1998年
JRA賞最優秀4歳以上牡馬1998年
JRA賞最優秀短距離馬(2年連続)
1999年
JRA顕彰馬
今年も
コロエバス、
インスパイラル、
ステートオブレストなど強豪馬が参戦予定。
バスラットレオンが勝利すれば、日本調教馬としては
タイキシャトル以来の勝利、日本生産馬として史上初の快挙達成となる。発走時刻は日本時間22時55分を予定、当日は
JRAによる勝馬投票券発売も行われる。日曜の深夜まで、競馬から目が離せない。
【訂正とお詫び】
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