8月21日に札幌競馬場で行われる
札幌記念(3歳上・GII・芝2000m)に、GI馬5頭を含む重賞馬12頭が集結。激戦が予想されるこのレースに、香港G1を2勝している古豪
グローリーヴェイズ(牡7、美浦・
尾関知人厩舎)が
C.ルメール騎手とのコンビで参戦する。
グローリーヴェイズは
父ディープインパクト、
母メジロツボネ、母の
父スウェプトオーヴァーボードという血統。馬名の由来は「栄光のつぼ(母名より連想)」。
2017年10月に中山競馬場で行われた2歳新馬戦でデビュー。初陣を白星で飾り、続く12月のこうやまき賞(500万下)で2着、翌2018年2月の
きさらぎ賞(GIII)でも2着となった。同年7月の佐渡S(1600万下)で古馬を相手に快勝すると、牡馬クラシック最終戦・
菊花賞(GI)に出走し、大外枠からのスタートながら、単勝12番人気の伏兵評価を覆し5着に好走した。
翌2019年1月の
日経新春杯(GII)では単勝1番人気の支持に応えて差し切り勝ち。重賞初制覇をおさめると、同年4月の
天皇賞・春(GI)では同期の
菊花賞馬
フィエールマンからクビ差の2着に健闘。3着馬
パフォーマプロミスに6馬身差をつけていた。その後、夏場を休養に充てて同年秋から始動。12月の
香港ヴァーズ(G1)に出走すると、連覇のかかる地元の強豪馬
エグザルタント、日本から参戦した
ラッキーライラック、
ディアドラらを相手に3.1/2馬身差をつけ、G1初制覇を飾った。この勝利により、生産牧場のレイクヴィラ
ファームはG1初制覇。同牧場の前身であるメジロ牧場時代を含めても、海外G1制覇は初めてのことだった。
その後、2020年の
京都大賞典(GII)を制覇し、同年の
ジャパンカップ(GI)でも5着に好走。昨年4月には再び香港遠征を敢行し、
クイーンエリザベス2世カップ(香G1)で2着。12月には2年ぶりに
香港ヴァーズに参戦し、
パイルドライヴァー、
モーグルなどを相手に2度目の同競走制覇を達成した。
三代母は1986年に牝馬三冠を達成した名牝
メジロラモーヌ。五代
母アマゾンウォリアーはメジロ牧場の基礎繁殖牝馬の1頭として知られており、
メジロラモーヌの半弟には1988年の
日本ダービー(GI)や1990年の
天皇賞・秋(GI)で2着となった
メジロアルダンがいる。2008年に
川崎記念(JpnI)を制した
フィールドルージュや、2017年の
ファルコンS(GIII)覇者
コウソクストレートなども同牝系にあたる。
グローリーヴェイズは7歳にして今回が札幌開催初参戦。強豪揃いの一戦で由緒ある血統が華開くか。要注目である。