「
札幌2歳S」(9月3日、札幌)
その昔、長浜厩舎(17年2月解散)にお世話になった私にとって、8月14日は最高の1日となりました。
まずは
北九州記念。かつて
ロングカイウンや
シュペリユールを担当していた助手が、
ファンタジストの全妹
ボンボヤージで驚きの重賞初制覇。その数分後、北海道では
スターマンや
アグネスフライトを手掛けた影山助手が、
ジャックドールで
札幌記念をV。両人の苦労を知っていただけに、南北でドカンと上がった花火は胸にしみました。
その“長浜イズム”は馬にも引き継がれていて、
札幌2歳Sに出走する
レッドソリッド(父
ドレフォン)は、3代母に
スターバレリーナ(93年ローズS制覇)を持つ好素材。私にとっては、かつてPOGで苦い思いをした一族の出身なのですが…。
振り返れば、
父ブライアンズタイム×
母スターバレリーナという良血馬
アンドゥオールは、体質の弱さが災いし、POG期間の最終日にデビュー(10着)する憂き目に(のちに重賞2勝)。また、兄のリベンジを誓った3歳下の半妹
ステレオタイプ(
父サンデーサイレンス)も、デビュー戦こそ3着に好走したものの、その後に転倒したか何かで歯車が狂い、結果的に中央での勝ち星はゼロ。のちに
シックスセンス(悲しいかなディープ世代)で回収させてもらいましたが、この2頭には痛い目に遭いました。
それだけに、あの
ステレオタイプがG1・3勝馬
ロゴタイプ(
父ローエングリン)を産んだのは衝撃的でした。また、
スターバレリーナは
グランパドドゥ-
パドトロワのラインも生み、国内外で活躍する
ダンシングプリンスを輩出したのだから、頭が下がる思いです。当たれば爆発力のある“長浜血統”。新馬戦がしぶとかった
レッドソリッドにも大仕事を期待したくなります。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ