04年に
天皇賞・秋、
ジャパンC、
有馬記念を3連勝し、
サンデーサイレンス産駒として初めて
年度代表馬に輝いた
ゼンノロブロイ(牡)が2日朝、繋養先である北海道新冠町の村上欽哉牧場で息を引き取った。22歳だった。JRAが発表した。
診断は加齢による心不全。昨夜は普通に横になって眠りについたものの、今朝は起きることができず、牧場関係者に見守られながら、静かにこの世に別れを告げた。
同馬は03年に美浦の
藤沢和雄厩舎(22年2月末解散)からデビュー。同年
青葉賞を制し、ダービーでも
ネオユニヴァースの2着と好走した。04年に00年の
テイエムオペラオー以来、史上2頭目となる秋の古馬3冠を達成。
有馬記念でマークした2分29秒5は、今もなおレースレコードとして刻まれている。05年には
武豊とのコンビで英国にも遠征。インターナショナルSに挑戦し、
エレクトロキューショニストから首差の2着に惜敗した。
種牡馬となってからは、初年度産駒として3冠牝馬
アパパネと同着で10年
オークスを制した
サンテミリオンを輩出した。
藤沢和雄元調教師の管理馬では、8月17日に98年
年度代表馬タイキシャトルが老衰でこの世を去ったばかりだった。
◆
藤沢和雄元調教師「
天皇賞・秋〜
ジャパンC〜
有馬記念という難しいローテーションで2年連続頑張り、2004年には3つとも勝たせてもらい、イギリスでも首差負けでしたが善戦してくれた素晴らしい馬でした。本当に残念です。ご冥福をお祈りします」
◆馬主の大迫久美子氏「突然のことで驚いています。大迫家にとってたくさんの夢と幸せを与えてくれた馬なので、ただただ感謝しかありません」
提供:デイリースポーツ