「
新潟記念・G3」(4日、新潟)
10番人気の
カラテがゴール前で力強く抜け出して快勝。昨年2月の
東京新聞杯以来となる重賞2勝目を挙げた。2着は9番人気の
ユーキャンスマイル、3着には3番人気の
フェーングロッテンが入った。また、サマー2000シリーズは、優勝の条件である13ポイント以上を満たす馬がいないため、19年以来2度目の該当馬なしとなった。
6歳の夏に
カラテが新たな境地を開いてみせた。20年4月の1勝クラス・
飯盛山特別(福島)以来となる2000メートル戦。マイル路線でオープンまで出世したが、久々の中距離でも強さをアピールした。
道中は7番手から追走。最後の直線では残り400メートル手前で、菅原明の右ステッキを合図にスパートを仕掛ける。並び掛けてきた
ヒートオンビートを突き放し、グイッと馬群から抜け出すと、後続に1馬身3/4差をつけてフィニッシュ。先頭でゴールを駆け抜けた瞬間、鞍上は力強く右手で
ガッツポーズだ。
「僕は千六と千八しか乗っていなかったけど、距離は持つと信じて乗りました」。不安視された距離延長を払しょくするパフォーマンスに菅原明は満面の笑み。美浦・
高橋祥泰厩舎の解散により、3月に栗東の辻野厩舎へ。早い時期から中距離への挑戦は陣営のプランに上がっていたという。辻野師は「春はマイル路線でしたが、どこかで中距離に挑戦したいと考えていました。結果を出せて良かったです」と会心の表情だ。
実は転厩後にマイラーズC7着、
安田記念16着と不本意な結果が続き、オーナーサイドからは「菅原君はもう上位ジョッキー。今後、この馬に縛るのは申し訳ない」と申し出があったという。しかし、トレーナーは「栗東への転厩で環境はガラッと変わる。僕らより
カラテのことを知っているのはジョッキーですから。(菅原)明良君以外の選択肢はありませんでした」ときっぱり。絆をさらに強固にしたコンビが、秋の大舞台でも大暴れしてくれそうだ。
提供:デイリースポーツ