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セントライト記念・G2」(19日、中山)
春の実績馬が新たな局面に突入した。ダービー3着の
アスクビクターモアが15日、美浦Wで躍動。乗り手との呼吸がピタリと合い、折り合い面の進境が著しい。秋初戦で同世代のラ
イバルを迎え撃ち、明るい未来を切り開く。
“大人の走り”で進化を伝えた。ダービー3着以来となる
アスクビクターモアは、美浦Wを単走。直線を向くまで折り合いに専念すると、最後まで重心のぶれないダイナ
ミックなフォームで一直線に駆け抜けた。時計は6F83秒9-37秒5-11秒8。騎乗した高木助手は「地をはうような走り。
フィニッシュラインを越えても余裕がありましたよ」と力強くうなずいた。
ラスト1F11秒台前半を連発していた春と比べると、しまいの爆発力という意味では派手さはない。しかし、陣営は手応えを口にする。同助手は「以前までは力みが強く、なるべく馬の少ない状況を選んで調教するようなところがあった。それが今は道中から
リラックスできるようになっている」と折り合い面の進境を伝える。田村師も「春先は力任せに行っちゃって、乗り手が抑え込むようなところがあった。今は我慢が利くし、促せばビューンと行く感じ。調教フェーズが変わったね。夏を越えて大人になった」と胸を張る。
今秋の目標について「古馬にぶつけるか、距離を延ばすかのどちらかしかない。今回の走りを見て、オーナーが判断すると思います」と指揮官。
菊花賞(10月23日・阪神)なのか
天皇賞・秋(同30日・東京)か-。今後を占う意味でも大事な始動戦。まずは心身ともに成長した走りで、同世代のラ
イバルを蹴散らす。
提供:デイリースポーツ