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【リリーC予想】昨年覇者スピーディキックは後の南関二冠牝馬に 2歳女王へのチケットを掴むのは

  • 2022年09月20日(火) 18時00分
 昨年の勝ち馬スピーディキックは、次走でエーデルワイス賞を制すと、JBC2歳優駿への挑戦を挟み、東京2歳優駿牝馬・浦和桜花賞東京プリンセス賞と連勝、関東オークスでも3着に入った。

 先日の戸塚記念では同世代の牡馬相手に完勝劇を演じるなど、現在も進化を続けている。エーデルワイス賞に限定して言えば、過去5年の勝ち馬の内4頭が、前走でこのリリーカップを勝っていた。ここでの勝利はすなわち、2歳短距離女王への確約チケットといっても過言ではない。

 その熾烈な争いに、今年は14頭が顔を揃えた。中でも注目はスティールグレイスだろう。デビュー戦・ウィナーズチャレンジの連勝内容は、その時点で既にエーデルワイス賞優勝のビジョンが見えるほど秀逸であった。

 それだけに、栄冠賞で不覚を取ったのは誤算だが、陣営によれば、敗因は「ベストコンディションに持っていけなかったこと」。きっちりと巻き返した前走のフローラルCが、この馬本来の姿である。ここは一歩も譲れない立場だ。

 他の有力馬は、力量的になかなか比較のつかない混戦模様である。スティールの相手探しとして考えるか、それとも、それらの中から逆転候補を抜擢するかだが、筆者は後者の立場でサワヤカローズに望みを託してみたい。フルールCではテンションの高さが祟って一本調子になってしまったが、それを踏まえて前走から、1週前に本追い切りをかけ、直前の負荷を軽めにする調整方法が取られている。

 タフな良馬場の1200mを1分14秒台で走った初勝利時の内容は、重賞級のポテンシャルがある何よりの証左。調教の工夫が実を結べば、本領発揮が見られるのではなかろうか。

 栄冠賞2着が光るライトニングブルー、牝馬重賞連続2着のリコシェ、ハナを切れれば渋太いサザンレイク、成長ぶりでは一番のアンフォラなど、他にも狙うに魅力的な馬は多い。馬券検討という意味でも、かなり悩み甲斐がありそうなレースである。

(文:競馬ブック・板垣祐介)

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