「
凱旋門賞・仏G1」(10月2日、パリロンシャン)
日本競馬界の悲願達成へ、不世出のレジェンドが10度目の大舞台へ挑む。22年のダービー馬・
ドウデュース(牡3歳、栗東・友道)とのコンビで臨む
武豊騎手(53)=栗東・フリー=が、決戦直前にインタビューに応じた。初挑戦の94年(
ホワイトマズル=6着)から28年、世界のトップと戦い続けてきた第一人者が
凱旋門賞に懸ける思い、そして初制覇へ向けての手応えなどを存分に語り尽くした。以下、インタビュー内容。
◇ ◇
-自身にとって10回目の
凱旋門賞になる。
「今年も乗れて良かったな。うれしいという感じですね」
-毎年この舞台には立ちたい。
「そりゃ、そうでしょう。ジョッキーなら誰もがそう思うはず。僕は毎年ずっと、いつも大きな目標だし、いつか勝ちたいと、ずっと思っているレースですからね」
-以前、
凱旋門賞6勝のデットーリ騎手の家に、トロフィーがたくさん飾られているのを見たと話していた。
「動画を本人に見せられて、うらやましいなと思いましたよ。1個欲しいね。かっこいいですよ。凱旋門の形をしていて」
-デビューからずっと乗っている馬での挑戦は、06年
ディープインパクト以来。
「強くなってきている過程を知っていますからね。1年前は小倉で走って新馬戦を勝って、1年後に
凱旋門賞を走るってね。そういう願いはあるけど、そうなるなんて簡単じゃないから、"あぁ、実現したな"という感じです」
-
凱旋門賞にこれまで9度乗ってきて感じる部分は。
「実力的には、日本馬はもう本当に世界の
トップレベルにいることは誰もが知っている。世界中のビッグレースをいっぱい勝ってきているからね。あとは運とかもありますよ」
-松島正昭オーナーとのタッグでチャレンジする。
「去年はブルーム(11着)で乗せてもらったんですけど、今年は日本でダービーを勝って、その馬で挑めるというのは理想ですよね。本当に楽しみです」
-日本の競馬サークル、ファンの悲願でもある。
「そうね。もう、すっかり日本でも有名なレースで(笑)。昔は知らなかったけどね、みんな。このレースを有名にした1人かなと思っています。楽しみですよ。今年も出られてね、ありがたいですよ。今年こそは、という気持ちはもちろんあるし、ワクワクしています」
-前走のニエル賞を振り返って。
「4着だったけど、内容としては良かったと思います。全然、仕上げていなかったですからね。いい
トライアルになったと思います。量ってはいないけど、デビュー以来の最高の馬体重だったと思う。今度は目イチの仕上げでいくと思うし、次につながるレースができたと思います」
-応援するファンへメッセージを。
「いい仕上げで来ていますという連絡を受けているし、自分は騎手として全力を尽くすしかない。応援していただければと思います」
提供:デイリースポーツ