「
凱旋門賞・仏G1」(10月2日、パリロンシャン)
日本人よりも
凱旋門賞制覇への思いが強い"日本のジョッキー"と言っていいかもしれない。2015年にJRA所属となった
クリストフ・ルメール騎手(43)=栗東・フリー=だ。17〜21年に5年連続でリーディングを獲得し、ダービーや
有馬記念などのビッグレースを軒並み制してトップジョッキーとなったが、母国最高峰のG1には昔から不思議と縁がない。
「僕の中で
凱旋門賞は
ケンタッキーダービー(米)、
エプソムダービー(英)、
メルボルンC(豪)に並ぶ、世界でベスト4に入る有名で特別なレース」。ただ、02年の初挑戦(
センシブル16着)以降、最高着順は
プライドとともに挑んだ06年の2着。日本馬とタッグを組んだ過去3回(16年
マカヒキ14着、17年
サトノダイヤモンド15着、19年
フィエールマン12着)も高い壁にはね返されてきた。
12回目の挑戦となる今回は、今年タッグを組んで海外重賞を2勝した"国際派"
ステイフーリッシュに騎乗する。「前走の
ドーヴィル大賞(2着)の状態は70〜80%だったと思いますが、
凱旋門賞を勝つには120%が必要。でも、スタミナがあるし、経験があるタフな馬。馬場が重たくならなければ、この馬の競馬ができると思います」と一発へのビジョンは描けている。
「特別な日にJRAのジョッキーとして日本馬で挑戦できることがうれしい。日本に
凱旋門賞の勝利を届けたいです」。サムライ魂で相棒を導き、最高のパフォーマンスを引き出すのみだ。
提供:デイリースポーツ