キズナ産駒の
ディープボンドはノースヒルズの自家生産馬ではなく、北海道新冠町の村田牧場が生産し、18年北海道セレクションセールに上場されて落札。その落札額は1650万円(税抜き)だった。
お買い得感たっぷりの発掘にノースヒルズの前田幸治代表は「見つけた福田洋志(常務取締役
ディレクター)の手柄だな。
キズナ産駒は芝ダートや距離の長短を問わない。それと値段に関係なく走る」。安価の話題を嫌がることはなく、原石がダイヤと化したことに目を細めた。
ディープインパクト産駒の
キズナが
凱旋門賞の舞台を踏んだのは13年(4着)のこと。それから8年がたった昨年、
キズナ産駒の
ディープボンドが同じパリロンシャン競馬場でフォワ賞(1着)から
凱旋門賞(14着)を戦い抜いた。血の挑戦はつながっている。
「昨年は
トライアルを使って、本番がドロドロの馬場となったのが痛かった。今年は
トライアルを使わずにぶっつけ本番というローテーションがいい方に出ることを願っているよ。昨年2回、ここを走った経験は必ずプラスになる」
世界のビッグレースにチャレンジ精神を掲げて挑む同代表は高い経験値を強調。
ディープボンドが人気薄をバネに激走してみせる!
◇前田 幸治(まえだ・こうじ)奈良県出身。34歳で馬主に。オーナーブリーダー「ノースヒルズ」代表。84年、北海道新冠町に牧場を開場。同グループはG136勝、
日本ダービーを13年
キズナ、14年
ワンアンドオンリーで連覇。20年に
コントレイルが無敗3冠制覇。官公庁および民間大型プラントの総合
エンジニアリング業「アイテック株式会社」の代表取締役会長。
スポニチ