2日に中山競馬場で行われる
スプリンターズS(3歳上・GI・芝1200m)について、枠順データから検証していく。
過去10年、枠別では最多となる5度の馬券絡みが1枠・2枠・4枠、その後に4度の5枠・8枠が続いている。
参考までに枠順による成績を比較すると下記の通り。
【1枠】1-1-3-15/20 単勝回収率22% 複勝回収率138%
【2枠】1-2-2-15/20 単勝回収率26% 複勝回収率112%
【3枠】0-0-3-17/20 単勝回収率0% 複勝回収率101%
【4枠】3-2-0-15/20 単勝回収率44% 複勝回収率39%
【5枠】2-2-0-15/19 単勝回収率18% 複勝回収率48%
【6枠】0-1-0-19/20 単勝回収率0% 複勝回収率8%
【7枠】1-1-1-18/21 単勝回収率43% 複勝回収率41%
【8枠】2-1-1-17/21 単勝回収率242% 複勝回収率83%
まず気になるのは6枠の不振だ。過去10年で20頭が出走し、馬券絡みはわずかに1頭。昨年の2着馬
レシステンシアがこれに該当する。2015年には3番人気の
ウリウリが5着、2018年には2番人気の
ナックビーナスが7着と精彩を欠いており、上位人気馬でも苦戦するケースが多い。今年は
トゥラヴェスーラと
ヴェントヴォーチェが6枠にゲートイン。特に後者は前走で重賞初制覇を果たし、今回も上位人気が予想される。悩ましい存在だが、人気が集まるようなら嫌ってみるのも一つの手だろう。
一方で、高い好走率を誇るのは4枠。最多5回の馬券絡みと3頭の勝ち馬を送り出している。だが、その内訳を見てみると3頭の勝ち馬は全て2番人気以内で、馬券に絡んだ5頭は全て3番人気以内の上位人気馬だった。そのためか好走率の割に回収率が低く、上位人気馬が実力通りの走りをした結果とも言えるだろう。今年は4枠に
ウインマーベルと
ファストフォースが入った。どちらも穴馬として面白そうな一頭だが、4枠の好走率の高さから安易に飛びつくのは危険で、しっかりと吟味したいところだ。
複勝回収率に目をやると、内枠の好成績が目立つ。1・2・3枠はいずれも回収率100%超えでベタ買いプラスとなっている。内枠は二桁人気馬の好走も多く、そのほとんどが前目からの競馬でのものだった。昨年は
シヴァージが道中5番手につけ、10番人気ながら3着に好走した。それまで同馬は後方待機からの末脚にかける競馬を得意としていたが、
スプリンターズSでは戦法を変え、それが見事にはまった形となった。内枠は当然ながらスタートしてから短距離戦ではかなり有利となる前目のポジションをとりやすい。今年は
テイエムスパーダと
ジャンダルムが1枠に入ったが、特に前者はここ2戦連続で逃げの手を打っている。好スタートを切って前目につけられれば、十分に勝負になる一頭だろう。