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【毎日王冠】キングストンボーイ、兄エポカドーロと母ダイワパッション譲りのスピードで重賞制覇だ

スポーツ報知
  • 2022年10月05日(水) 07時00分
◆第73回毎日王冠・G2(10月9日、東京・芝1800メートル)

 第73回毎日王冠・G2(1着馬に天皇賞・秋の優先出走権)は9日、東京競馬場の芝1800メートルで行われる。「母を訪ねて〜母系血統チェック」では、キングストンボーイにスポットを当てた。2月末で解散した藤沢和厩舎から鹿戸雄一調教師(60)=美浦=が引き継いだドゥラメンテ産駒で、母は重賞2勝のダイワパッション。半兄エポカドーロ皐月賞馬だ。受け継いだスピードを武器に5度目の重賞舞台に挑戦する。

 大事に使われてきた良血が4歳秋に開花の時を迎える。キングストンボーイ母ダイワパッションは05年11月の未勝利勝ちから、黒松賞・500万(現1勝クラス)、フェアリーS・G3、報知杯フィリーズレビュー・G2まで怒とうの4連勝。その後は勝ち星に恵まれなかったが、卓越した能力は産駒に受け継がれ、JRAでデビューした5頭目の子エポカドーロは18年の皐月賞を制覇。続く日本ダービーでも2着に好走した。

 そのG1馬を兄に持つキングストンボーイを一躍有名にしたのは昨年、3歳春の青葉賞・G2だ。2着で日本ダービーへの優先出走権を獲得したが、当時管理していた藤沢和雄元調教師は自身のラストダービーにこだわらず、馬の将来を優先して放牧に出すことを決断。今年2月いっぱいで解散後は、藤沢和元調教師のもとでノウハウを学んだ鹿戸調教師にバトンが渡された。

 鹿戸師は「藤沢和厩舎のときに無理せずじっくり使ってくれていたおかげもあって、成長している感じはある」と目を細める。転厩初戦の2走前こそ8着に終わったが、前走の関越S(オープン)では後方から上がり最速33秒5で鼻差まで詰め寄る好内容の2着。トレーナーは「スタートが悪かったけど、最後はいい感じで伸びてきていた。力があるところをみせてくれたね」と評価していた。

 前走後は福島・ノーザンファーム天栄に放牧に出てリフレッシュし、帰厩後の調整も順調。鹿戸師が「以前は重賞でも頑張っていた馬。メンバーは強くなるけど、どれくらいやれるか楽しみ」と期待する秋初戦。母から受け継いだスピードが生きる開幕週の馬場なら、強敵ぞろいのG2でもひけはとらない。(西山 智昭)

スポーツ報知

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