◆第35回
南部杯・交流G1(10月10日、盛岡・ダート1600メートル)
第35回
南部杯・交流G1は10日、
盛岡競馬場のダート1600メートルで古馬の精鋭16頭(
JRA7、岩手4、他地区5)によって争われ、1番人気の
カフェファラオ(福永)が鼻差の激戦を制して2連覇中の
フェブラリーSに続くG1・3勝目を挙げた。4角2番手から、逃げ込みを図る2着
ヘリオスをゴール直前でかわした。
苦しみながら、最後は力でねじ伏せた。
カフェファラオは好位追走から、4角で2番手へ。しかし逃げる
ヘリオスも譲らず、粘りに粘った。鞍上の福永はゴール寸前にもうワンプッシュ。ゴール前で鼻差だけとらえ、2月の
フェブラリーSに続くタイトルを手に入れた。
道中は3連覇を目指した
アルクトスのプレッシャーなどもあり、福永は「リズムは楽ではなかった。最後の伸びも甘くなった」と振り返る。それでも先頭でゴールを駆け抜けたのが地力の証し。「勝ち切ったあたり、G1馬の底力。気の乗らないこともあるけど、自分のやるべきことは果たしてくれました」とパートナーの奮闘をたたえた。
全13戦で重賞5勝を含む7勝を挙げながら、敗戦はすべて5着以下。浮き沈みの激しい成績だが、スピードの出るワンターンのダートでは負けを知らない。次走は未定ながら、福永は「大きなタイトルを積み重ねていきます」と力強かった。偉大なスケールを秘めた5歳の
アメリカンファラオ産駒。未来は明るい。(春木 宏夫)
◆
カフェファラオ 父
アメリカンファラオ、母マリーズフォリーズ(父モアザンレディ)。美浦・
堀宣行厩舎所属の牡5歳。米国・Pポンパの生産。通算13戦7勝(うち地方3戦1勝)。総獲得賞金は3億8879万5000円(うち地方6350万円)。主な勝ち鞍は
フェブラリーS・G1(21、22年)など重賞5勝。馬主は西川光一氏。
スポーツ報知