スマートフォン版へ

【菊花賞】クロス鼻革で良血馬ドゥラドーレス開花の予感/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2022年10月19日(水) 18時01分
 牡馬クラシック3冠の最後を飾る菊花賞(23日=阪神芝内3000メートル)といえば昨年、タイトルホルダーが圧巻の逃走劇を演じたのは記憶に新しい。抜きんでた主役不在の今年、記者が注目しているのはタイトルホルダーと同じドゥラメンテ産駒で、近親にディープインパクトなどの名馬がズラリと並ぶ良血馬ドゥラドーレスである。

 前走の藻岩山特別(2勝クラス)快勝時、鞍上の横山武は「このクラスにいる馬ではないと思っていました」と絶賛し、すぐに自ら「菊花賞でも乗せてください」と宮田調教師に騎乗を志願したという。良血馬の開花をハッキリと見て取れたからこそだろう。

 ここで時計の針をデビュー時に戻したい。新馬戦→セントポーリア賞(1勝クラス)と連勝後、満を持して臨んだ初重賞の毎日杯で0秒2差の3着。決して凡走ではない。にもかかわらず、早々に日本ダービー参戦を断念し、秋に目標を切り替えた経緯がある。

 それだけに勝って大舞台へ向けて弾みをつけるもくろみが崩れた復帰戦(ホンコンJCT1番人気3着)は陣営にはショックの大きい敗戦だった。菊花賞に向けて、もう負けは許されない。牧場と連携して馬づくりを行う中で、中間に行った対策のひとつが「クロス鼻革」の導入だ。

「初の小回り、稍重の洋芝、最内枠と不安はありましたが、想像以上にためが利き、一瞬のスペースを突くことができました。最高の内容でした」

 前走快勝に宮田調教師が胸をなでおろしたのは言うまでもない。しかし、本番は3000メートルの長丁場。距離を持たせるために折り合いを重視するなら、ハミをかむクセを修正する必要がある。

「クロス鼻革を継続しつつ、リングハミに替えて口が軽くなりましたね。程よい前向きさもあり、コントロールも良くなりました。これなら距離をこなしてくれそうです」

 実際、横山武がまたがった1週前追い切りでは、南ウッド3頭併せの最内からしまい伸びて堂々の最先着。5ハロン66.4-11.6秒と抜群の瞬発力を発揮した。そう、超良血馬ドゥラドーレスはさらなる進化を遂げているのだ。

 美浦の“ヤングリーダー”宮田調教師がGI初制覇を飾るのは「時間の問題」との声が多いが、この菊花賞が“その時”となるのではないか。記者はそんな予感がしてならない。

(美浦の開花間近野郎・垰野忠彦)

東京スポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す