10月23日(日)に阪神競馬場で行われる第83回菊花賞(GI)に出走を予定しているディナースタ(牡3歳、栗東・辻野泰之厩舎)について、追い切り後の辻野泰之調教師のコメントは以下の通り。

「未勝利を勝った後は、今後のことも考えて、距離の適性を探りたくて北海道の長距離を使ったのですが、こちらが思っている以上に馬が成長してくれたことと、距離の適性を示してくれたレースだったと思います。トライアルを使うという話もあったのですが、まだ成長過程の馬ですし、無理せず直行ということになりました。

一度リフレッシュ放牧に出したことでしっかり体も回復してくれましたし、ここまで順調に調整できていると思います。先々週、先週とCWでしっかり負荷をかけたのですが、長めの追い切りでも折り合いはしっかりつきますし、動かしてからの動きも満足できるものでしたので、順調に来られていると感じています。

きょうの最終追い切りは、坂路で、馬場が重くなっている時間帯だったので、無理せずに、バランスを整えるような感じの調教にはなりました。調教後の息遣いも良かったですし、体調に関しては不安の無いところまで来ていると思います。デビュー当時は本当に体が緩くて、動ききれないという面があったのですが、そのあたりが未勝利を勝って夏場にかけてようやくはまってきたと感じています。

それでもまだまだ成長途上なところはあると感じていますので、現状のこの馬の完成度でどこまでレースができるかと思っています。もともと心肺機能の高さは感じていましたし、北海道の2600mというレースできっちり2つ勝ち切ってくれましたので、操縦性と距離適性の高さというのはこの馬の武器なのかと思っています。

未勝利を勝った時もそうでしたが、横山和生騎手の感覚に任せて、お願いしますという感じでレースに送り出しています。彼の感性で、この馬の特徴をしっかり掴んで、いいところを引き出してくれていると感じています。まだ条件馬という立場で、成長途上の馬というところでもあるのですが、今の完成度でどれだけGIでやれるかというのを見てみたいと思います。応援よろしくお願いします」

(取材：三浦拓実)

ラジオNIKKEI