【地方からの風】2歳馬による地方交流重賞、スポニチ賞・
鎌倉記念が12日、
川崎競馬場で行われた。
インサイドザパーク(12年)や
ミューチャリー(18年)などが優勝馬に名を連ねる名馬への登竜門。今年は
ヒーローコールが制した。道中は逃げた
スペシャルエックスをぴったりマーク。4コーナー手前からマッチレースに持ち込むと直線半ばで前に出て、2馬身差をつけた。左海の強気の騎乗に応えて重賞初制覇。鞍上はインタビューで将来性を高く評価した。後日、小久保師にもレースを振り返ってもらった。師も賛辞のオンパレード。「(勝負どころで)手前を替えてからの動きが良かった。父の
ホッコータルマエがそうだったように、自分で前を捉えにいった。本来ならばコース経験があり、長距離輸送もない南関勢が勝たなければいけないレース。ただ、この時季の道営勢はスピードがあって完成度が高い」。難敵に打ち勝った愛馬を称えた。
しかも、ただ勝ったわけではない。今後を見据え、あえて“勝負仕上げ”をしなかったという。「勝つだけなら、そのために必要なトレーニングをすればいいが、まだ無理をさせたくない。それでいて道営に勝った。2歳の時点で、これだけの馬は今まで初めて」
数多くの名馬を育て上げたトップトレーナーでさえ、そのスケールを計り知れない逸材。「オーナーとも“来年は海外に行こう”という話をしている」と南関の枠に収まらない活躍に期待を寄せる。その前に
全日本2歳優駿(12月14日、川崎1600メートル)で
JRA勢と激突。未来の
スーパーヒーロー候補から目が離せない。
スポニチ