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【地方競馬】佐賀の名手・山口勲騎手が語る“時代の変化”と騎手ならではの「うまてなし」

  • 2022年10月28日(金) 17時00分
 移転開設50周年を迎える佐賀競馬による独自のおもてなし「うまてなし」。その名の通り「馬」にまつわるおもてなしは、場内グルメから白熱するレースまで幅広いものとなっています。そうした中、競馬ファンにとって一番の「うまてなし」は興奮するレースが見られることでしょう。

 その一端を担うのは、2019年まで7年連続勝率全国ナンバーワンに輝いたリーディングジョッキー・山口勲騎手。佐賀競馬で最近起きている変化や見どころを伺いました。

◆雨が降ると内が軽くなる◆

──佐賀競馬場は内の砂が深いことで有名ですが、「ミスターほとんどパーフェクト」の異名を持つ山口騎手は日によって変わる馬場傾向をどう読んでいますか?

山口 日によって内が使える日とそうでない日があって、朝の調教やレース前の返し馬などで分かることもあります。雨が降ると一気に内が軽くなりますね。外が伸びなくて、内を通らないと勝てない日もたまにあって、そういう日は内に馬が殺到します。とはいえ、ずっと内を走っていてはさすがに無理で、3〜4コーナーで内を一瞬だけ使って、また外に出すなどした方がいいと思います。

──そこに騎手の腕が求められるんですね。「最近、佐賀はレースの流れが変わってきた」という声をよく聞きます。

山口 減量特典のある若手騎手が増えたのがその一因だと思います。彼らは思いきりのよさがあって、先行争いを激しくやりあったり、無理してでも砂が深い内に行ったりします。中堅やベテランはそんなレースをすると勝てないのでやりませんが、彼らは減量があるのでそれでも残ってしまうんですよね。そこは僕たちも考えて乗らないといけないですし、「この騎手なら内に行くだろうな」とか考えて乗っています。

──山口騎手ご自身の活躍でいうと、7月に重賞・吉野ヶ里記念リュウノシンゲンで勝ちました。昨年の東北優駿勝ち馬で、今後の活躍が楽しみです。

山口 まだ4歳で馬も若いです。短距離を使ってきた馬ですが、2走前には1800mを使ってみたところ楽勝しました。どの位置からでも競馬が上手な馬で、サマーチャンピオンではJRA馬に混じって6着と力を再確認できて、楽しみな1頭ですね。

──山口騎手にとっての「うまてなし」とは何でしょうか?

山口 最近はナイター競馬の時間帯にも小さな子連れの家族がたくさんいます。子供たちを見ると、「ジョッキーってカッコいいな」と思ってもらえる姿を見せたいなと思います。それが僕にとっての「うまてなし」ですかね。

(取材・文:大恵陽子)

* * * * * * *

 佐賀競馬場では今週30日、第5回佐賀オータムスプリントが開催されます。3歳以上1400mの条件で争われる一戦に12頭が集結。現在6連勝中のタガノキトピロや、元JRAのOP馬スパーダ、重賞で活躍続くキタカラキタムスメミスカゴシマロトヴィグラスなどが出走を予定しています。

netkeiba×佐賀競馬関係者ニュース

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