競馬予想をする時、みなさんは何を重視しますか? 調教、血統、近走内容、成長度…。たくさんの要素が複雑に絡み合っているからこそ、
競馬予想は楽しいんですよね。これらの予想
ファクターはもちろん、欠かせないものですが、私にはさらにもう一つ、大事だと思っているものがあります。それは“運”。
エリザベス女王杯(13日=阪神芝内2200メートル)出走馬で、その運を感じずにはいられないのが
ホウオウエミーズです。
前走の新潟牝馬S当日はお昼ごろに大量の雨が降りまして。道悪を得意にしている
ホウオウエミーズにとっては、まさに「恵みの雨」。見事にオープン初勝利を決めて、このGIへと駒を進めることができました。
新潟牝馬S当時は2着馬
ホウオウイクセルに騎乗していた丸田騎手は「3、4角はけっこう(馬場が)掘れていたんです。そんな中、あの馬(
ホウオウエミーズ)は内からスルスル上がっていって、悪い馬場もこなしていましたからね」と改めて道悪巧者ぶりに驚きの声を上げていました。
もちろん、運だけではありません。目下の充実ぶりも見逃せない。これまで
ホウオウエミーズと計10戦コンビを組んできた鞍上は追い切りに騎乗した後、「フットワークが良くなりましたよね。ス
トライドが伸びた感じがあります。以前は硬さがあって、ちょこちょこ走っていたのが、一歩一歩が大きくなって滑らかさが出てきました」と成長を実感していました。
“黒、赤一本輪、袖赤二本輪”の勝負服。以前からお世話になっている馬主さん(小笹芳央オーナー)だけに鞍上の言葉にも自然と力が入ります。
「本当にありがたいです。エミーズに限らず騎乗機会をいただいていますし、重賞(昨年の
フラワーC=
ホウオウイクセル)も勝たせてもらいました。かわいがってもらっている馬主さんの馬でGIに挑戦するのは感慨深いですよね。しかも前走は他のジョッキー(西村淳)で勝ったのに、声をかけてもらいましたから。
チャレンジャーの立場ですが、結果で応えられたらうれしいです。天候なども含めて、いろいろなものがうまくかみ合ってくれれば」
気合十分の丸田騎手に運も味方してくれようとしているのか、現時点で日曜の阪神競馬場は雨予報…。自信を持って言えます。
ホウオウエミーズは一発の魅力にあふれた一頭です!
(美浦のエミーズ女子・三嶋まりえ)
東京スポーツ