JRAは8日、令和5年度新規調教師免許試験の合格者を発表。JRA重賞159勝(うちG1・34勝)を挙げた
福永祐一騎手(45)=栗東・フリー=が狭き門を突破し、見事に合格を果たした。
“天才”と呼ばれた元騎手・福永洋一の息子として注目を浴び、“花の12期生”として1996年に騎手デビュー。新人時代から勝ち鞍を量産し、ほどなく一線級に加わった。年を重ねるごとに円熟味が増し、一昨年は
コントレイルの無敗3冠を達成。自身最多となる年間134勝をマークした。昨年は
シャフリヤールでダービー連覇、今年は
フェブラリーS(
カフェファラオ)、
皐月賞(
ジオグリフ)とG1を2勝。10月16日には史上4人目となるJRA通算2600勝に到達した。誰もが認める現役トップジョッキーが、キャリア絶頂のタイミングで調教師転向を選択するのは異例だ。
本格的に試験勉強を始めたのは今年に入ってから。周囲には「ジョッキーの
モチベーションは下がっていないけど、調教師になりたい気持ちとジョッキーを続けたい気持ち…今年になって、調教師になりたい気持ちが上になった」と明かしており、騎手と試験勉強の両立を続け、初の受験で1次、2次試験ともに難なくクリアしてみせた格好だ。
お手馬には来年のクラシック候補も多く、来年2月末の騎手引退が惜しまれるが、「今が一番いい環境でやれているし、何の不満もない。騎手を辞める理由は一つもない。ほとんどの人が理解できないと思うけど、自分の人生。自分の中で正解であればいい」と受験前に語っていたユーイチ。「馬にもっと深く関われる。ゴールを決める側からパス出す側になって、まるっきり違う仕事。こういった調教をしたらこういう馬になる。そこを勉強して、理論づけて…それを試してみたい」と大海を前に腕をぶす。
46歳の
バースデー前日に届いた合格の報。きょう8日、午後1時に行われる記者会見で胸の内が語られる。
なお、その他の合格者は以下の通り。
小椋研介(おぐら けんすけ)
河嶋宏樹(かわしま ひろき)
千葉直人(ちば なおと)
藤野健太(ふじの けんた)
森 一誠(もり かずとも)
矢嶋大樹(やじま だいき)
提供:デイリースポーツ