14日(水)、
川崎競馬場(晴 稍重)で行われたダート
グレード競走、第73回
全日本2歳優駿(JpnI 1600m)は、中団を進んでいた3番人気の
JRAデルマソトガケがゴール前で差し切り、3連勝で重賞初制覇を飾った。
アタマ差の2着には2番人気
JRAの
オマツリオトコが入り、そこから1馬身差の3着に1番人気
JRAの
ペリエールが入った。
勝った
デルマソトガケは、父
マインドユアビスケッツ、
母アムールポエジー(母の
父ネオユニヴァース)という血統の2歳牡馬で、
JRA栗東・
音無秀孝厩舎の管理馬。通算成績は6戦3勝。騎乗した
松若風馬騎手は
全日本2歳優駿初制覇となった。
レース後のコメントは以下の通り。
1着
デルマソトガケ(
松若風馬騎手)
「素直に、とても嬉しいです。今日は輸送などがあっても、馬はどっしりしていましたし、馬から勇気をもらいました。
レースでは好位につけたいと思っていて、できればもう少し前につけたかったのですが、前半はペースも少し流れていたので、向正面ではいい位置にいると思っていました。
3コーナーから4コーナーにかけては
ペリエールを目標にして追い出すことにしました。直線はしっかり反応もしてくれて、どうにか頑張ってくれという思いで必死で追っていました。
口向きなどに難があったりはしますが、レースを使うにつれて解消してきましたし、いい方向に向かっていると思います。馬の成長を感じます。
デルマソトガケとともに僕も、人馬ともに成長していければと思います」
(
音無秀孝調教師)
「ここ3週間の調教でグンと状態が上がってきていました。先週の追い切りは自己最速が出ましたが、そんな時計が出る馬ではありませんでした。当該週は馬なりでやって、そんなに時計を出さずに向かいました。
前で競馬をしてほしいという話をしましたが、出して行ってもあれが精一杯だったので仕方がありませんでした。それでも流れが速かったので良かったです。普段はうるさいですが、前走でも馬群の中から抜けて来て根性がある馬です。
馬主と私でレース後、サウジアラビアに行きたいねという話をしました。サウジアラビアに行くまではおそらくは使わないと思います」
2着
オマツリオトコ(
横山武史騎手)
「返し馬から左回りが得意そうではなくて、2走前の時も
バランス良く走れていないように見えたのも不安材料でした。その不安がもろに出てしまいました。
状態は悪くなかったですし、地力はあります。左回りより右回りの方が得意だと思います」
3着
ペリエール(
福永祐一騎手)
「理想的なポジションでしたし、無理して動いていないので楽勝かなと思いました。
しかし、最後は止まってしまいました。上手に運べていましたし、ムキになっていませんでした。1番人気で結果を出せず申し訳ありませんでした」
4着
ヒーローコール(
笹川翼騎手)
「この馬も行けているのですが、周りがもっと速かったです。トモが甘いところがあるので、距離はもっとあっていいと思います。急かし過ぎると動けないところがあります。スケールの大きい、大井の外回りなど広いコースが合いそうです。
素晴らしい馬で、乗り味が良く、反応が良いです。順調なら来年はこの馬の年になると思います」
5着
マルカラピッド(
小沢大仁騎手)
「枠の並びを見て、小回りで外を回ると遠心力で脚を使わされるので、積極的に行きたいと話をしていました。
行き脚がスッとついて、楽にあのポジションにつけることができました。プレッシャーもかけられず、フワッと息が入る中、向正面からいい流れで直線を向きました。1200mで勝っている馬なので、最後は脚が上がり気味になってしまいました。
課題は残りましたが、収穫はありました。さらに成長すると思いますし、もっと走れそうです」
(取材:米田元気)
ラジオNIKKEI