◆第67回
有馬記念・G1(12月25日、中山・芝2500メートル)
第67回
有馬記念・G1(25日、中山)の枠順抽選会が22日、都内で公開で行われた。全頭の先陣を切って4番枠に決定した
アリストテレスの
武豊騎手(53)=栗東・フリー=は「いい枠だと思います」と笑顔。過去最多10勝の3番枠は
ボルドグフーシュ、3着内ゼロの16番枠には
ディープボンドが入った。16頭全てが決定し、各陣営の思惑が交錯するなか、決戦ムードが一気に高まってきた。
緊張感漂う抽選会の空気を温めたのが、
アリストテレスで4勝目を狙う
武豊だった。真っ先に枠番を決める抽選の選択権を得て登場すると「これ、枠順通りじゃないんですか?」と絶妙なボケ。1枠1番ではなかったが、2枠4番に満足そうな笑みを浮かべていた。
抽選会場とは別に、美浦、栗東それぞれのトレセンに設けられた会場に関係者が集結。息をのんで行方を見守った。2番目に選択権を得たのは
タイトルホルダーだった。外め13番に決まったが、昨年は大外16番だったこともあり陣営に悲観の色はなかった。栗田調教師は「オーナーからは昨年より内を引いてくれと言われていたので」と明るい表情で話し、横山和も「昨年、あの枠からしっかり頑張ってくれたし、リベンジという気持ちもありますので」と燃えていた。
栗東トレセンの会場で大喜びしたのは選択権10番目、
ボルドグフーシュで“ラスト有馬”に臨む福永だ。「フクナガ、ファイナル」と頭文字通り「F」のボールを選択した鞍上は、過去最多10勝を挙げる2枠3番に思わず「よっしゃー!」と
ガッツポーズ。「馬自身、すごく状態がいいので能力を全部出して、いい着順を取りたい」と声を弾ませた。
一方、過去24頭が出走して馬券圏内ゼロ。鬼門になっている16番を引いたのは、昨年の2着馬
ディープボンドだった。大久保調教師は「抽選なので仕方ありませんね。相手の出方を見てどこにでもつけられると思うので、歴史を変えるつもりで頑張ります」と切り替えていた。
上位人気が予想される
イクイノックスの木村調教師は9番に納得の表情だった。「注目される立場であることは十二分に分かっている。レースが終わってファンの皆様に納得してもらえるよう、職務を全うしたいと思っています」と気持ちを新たにしていた。
ヴェラアズールは
ジャパンC制覇時と同じ3枠6番。渡辺調教師は「こんなことがあるんですね」と“強運”に驚きの表情。「あとはジョッキー(松山)に任せるだけです」とG1連勝へ表情を引き締めた。(西山 智昭、吉村 達)
スポーツ報知