◇2022年度
JRA賞 2022年度
JRA賞受賞馬選考委員会が10日、各賞を発表した。
年度代表馬は
天皇賞・秋、
有馬記念のG1・2勝を挙げた
イクイノックス。記者投票総数288票中282票を獲得。得票率97・9%は前年度の
エフフォーリア(同93・6%)を上回る堂々の受賞。
最優秀3歳牡馬も同時受賞となった。
最優秀障害馬は昨年4月の
中山グランドジャンプで歴代最多のJ・G1・9勝の金字塔を打ち立てた
オジュウチョウサンがわずか1票差で、
中山大障害を制した
ニシノデイジーを抑えた。16〜18、21年に続く5度目の受賞で花道を飾った。
「
年度代表馬」「
最優秀3歳牡馬」をダブル受賞した現役最強馬
イクイノックス。16、17年の
年度代表馬に輝いた父
キタサンブラックも成し遂げられなかった3歳での受賞だ。父子による
年度代表馬受賞は、
父トウショウボーイ&子
ミスターシービー、
父シンボリルドルフ&子
トウカイテイオー、
父ディープインパクト&子
ジェンティルドンナ、父
ロードカナロア&子
アーモンドアイに次いで5組目。昨年の
エフフォーリアに続く3歳牡馬による
年度代表馬選出となった。
一報を受けた
木村哲也師は「
年度代表馬という名誉ある賞をいただいて光栄です。これもひとえに馬主、厩舎スタッフをはじめ関係者の皆さまに支えていただき、またファンの皆さまに背中を押していただき受賞することができたものと思います」と感謝を口にした。
クラシックは無冠。それでも歴戦の古馬を相手にした
天皇賞・秋、
有馬記念で次元の違う強さを証明した。主戦のルメールは「1年間でだんだんと良くなり、特に秋からは大人になって素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。今年も凄く楽しみです」と春から秋の成長を実感。牡馬クラシック無冠の3歳馬が
年度代表馬を受賞したのは、同じく3歳秋に天皇賞、
有馬記念を制した02年
シンボリクリスエス以来2度目となった。
春の具体的なローテーションは未定ながら当然、海外挑戦も選択肢の中に入る。卓越したスピード、豊富なスタミナを備え、世界中の
ビッグタイトルが射程圏内にある。父の成し遂げられなかった海外G1制覇へ。そして2年連続の
年度代表馬へ。23年の
中央競馬も
イクイノックスを中心に回っていく。
▼シルクレーシング米本昌史代表 このたびは名誉ある賞に選出いただき誠にありがとうございました。
イクイノックスは昨年のどのレースでも成長を感じさせてくれ、また凄いパフォーマンスを発揮してくれました。印象的だったのは直線で鋭く伸びた
天皇賞・秋と4コーナーから手応え抜群に抜け出した
有馬記念でした。まだまだ成長過程。今年の活躍も楽しみです。
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JRA賞 啓衆社(専門紙
ケイシュウニュースの前身)主催で1954年スタート。72年からは
JRA発行の月刊誌「優駿」選定となり、87年から
JRA賞として
JRA主催になった。選考方法は
年度代表馬、各部門賞を全国の競馬記者クラブ11団体に所属する記者(クラブ歴3年以上、会友含む)288人の投票で決定。地方馬、外国馬も選考対象。3分の1以上の票を得た1位馬を受賞馬に決定。3分の1に達しなかった場合は選考委員会が受賞馬を審議するが、今年は3分の1に達しなかった部門はなかった。
◆
イクイノックス 父
キタサンブラック 母シャトーブランシュ(母の
父キングヘイロー)牡4歳 シルクレーシング 美浦・木村 主戦騎手ルメール ノーザンファーム 4戦2勝 7億6116万8000円(
天皇賞・秋、
有馬記念)
※プロフィルの見方 馬名、父、母(母の父)、現在の性齢、馬主、厩舎、受賞騎手、生産者、22年の成績、同獲得賞金(G1優勝レース)
スポニチ