JRAの女性騎手4人がそろい踏みしたことで、15日の小倉12R・4歳上1勝クラス(芝1200m)は大きな話題となったが、このレースでもう一つの“珍事件”が起きていたことをご存じだろうか。
その主役は騎手ではなく、
今村聖奈騎手とのコンビでレースを制した
ヒノクニ(牝4、美浦・
深山雅史厩舎)である。これが2歳時の
ひまわり賞以来、1年5カ月ぶりの2勝目だったが、実はオープン勝ちの実績馬が1勝クラスを勝つという、非常に珍しいケースだったのだ。00年以降に限れば、03年3月の
ウインラディウス、06年12月の
オーヴェールに続いて、16年1カ月ぶりで3回目の珍事。現在の収得賞金のルールであれば、未勝利馬が九州産限定のオープンを勝ち、かつその後に収得賞金を加算しないことが条件となるので、かなりのレアケースといえる。
このような珍しい“経歴”を持ちながら、GI制覇を果たした馬もいる。
メジロパーマーは2歳時に未勝利、
コスモス賞を連勝したものの、その後は低迷。しかしながら4歳時に降級して500万下で3勝目を挙げると、続く
札幌記念で重賞初制覇。5歳時には
宝塚記念と
有馬記念を勝つまでになった。また、前述の
ウインラディウスも後に重賞3勝を挙げている。熊本産で話題となることが多い
ヒノクニも、久々の勝利をきっかけに“もっと、もーっと”活躍してほしいものだ。