飛躍を期す4歳の2頭、
ガイアフォースと
エピファニーが注目を集める
AJCC(4歳上・GII・中山芝2200m)だが、唯一のGI馬を忘れてはいけない。一昨年の
オークスを制した
ユーバーレーベン(牝5、美浦・
手塚貴久厩舎)が、復活をかけて参戦する。
確かに近走着順はさえない。
オークスを制した後は7連敗中。3着以内すら一度もない。しかしながら、衰えたと判断するのは早計だ。昨秋のGI2戦を振り返っても、
天皇賞・秋が0秒8差の8着、
ジャパンCが1秒差の10着だから、大きく負けているわけではない。とりわけ
ジャパンCでは終始大外を回らされる厳しい展開ながら、直線半ばで一旦は抜け出すかのような脚を使っていた。まだまだGIIなら十分に勝ち負けできる。
このレースで牝馬が勝ったのは32年前、91年の
メジロモントレーが最初で最後。その後は延べ21頭が参戦し、95年
ホクトベガと96年
ダンスパートナーの2着が最高着順だ。奇しくも
メジロモントレーのひ孫にあたる
ノースブリッジがエントリーしている一戦で、
ユーバーレーベンが歴史の扉を開けてみせる。