亡き祖父に“鬼門”のタイトルを届けたい。
シルクロードステークス(4歳上、GIII、中京芝1200m)には
サクラバクシンオーの血を引く馬が大挙4頭エントリーしてきた。
93年と94年の
スプリンターズSを連覇し、史上最強ス
プリンターの呼び声が高い
サクラバクシンオー。種牡馬としても大成功し、その血を引く馬は多くのス
プリント重賞を制してきた。しかしながら、なぜか
シルクロードSには縁がない。これまでに産駒が延べ35頭、孫の
ショウナンカンプ産駒が延べ5頭、さらに母の
父サクラバクシンオーの馬が延べ4頭、計44頭が挑み、10年
ショウナンカザン、12年
エーシンダックマン、13年
ダッシャーゴーゴー、16年
ローレルベローチェの2着が最高着順となっている。
今年は初制覇の
ビッグチャンスだ。もちろん、エース格は
ビッグアーサー産駒の
トウシンマカオ(牡4、美浦・
高柳瑞樹厩舎)。3走前からス
プリント路線に転じ、前々走のオ
パールS、前走の
京阪杯と連勝中。今が伸び盛りの明け4歳馬でもあり、能力は底知れない。父が16年に1番人気で5着に敗れた“因縁のレース”を制し、ス
プリント路線の主役へと浮上したい。
他の3頭も侮れない。母の
父サクラバクシンオーの
キルロード(セン8、美浦・
田村康仁)と
ファストフォース(牡7、栗東・
西村真幸厩舎)は実績十分の古豪。格上挑戦となる
ビッグアーサー産駒の
クリノマジン(牡4、栗東・
高橋義忠厩舎)も、軽量を味方に上位進出を狙う。初制覇はもちろん、ワンツーフィニッシュまであっても全く不思議はない。