春のクラシックへ、何が何でも勝ちたい一戦だ。前走の阪神JFで15着に大敗した
ウンブライル(牝3、美浦・
木村哲也厩舎)が、初タイトルを狙って
クイーンC(3歳、GIII、東京芝1600m)に参戦する。
まさかの大敗だった。新馬、もみじSとデビュー2連勝を果たし、意気揚々と乗り込んだ2歳女王決定戦だったが、後方ままの15着。ハッキリとした敗因は不明だが、力を出し切っていないことは明らかだ。18年
マイルCSを制した
ステルヴィオの全妹となる血統馬。これまで手綱をとった
ルメール騎手、
横山武史騎手の感触からも、このまま終わる馬ではない。
始動戦の
クイーンCは伝統のある出世レースだ。過去56回の勝ち馬を振り返ると、古くは
テイタニヤや
ヒシアマゾン、最近では
ヴィルシーナや
メジャーエンブレム、
クロノジェネシスなど、名牝がズラリ。昨年2着の
スターズオンアースが春の2冠を制したことも記憶に新しい。驚くべきことに、前走が2桁着順だった馬は1頭も勝っていないが、
ウンブライルがクラシックを狙える器であれば、これぐらいのジンクスは乗り越えられるはずだ。
春の最大目標は
桜花賞だが、現在の収得賞金1000万円ではゲートインすら確実ではない。まずは汚名返上の重賞初制覇を果たし、堂々と桜舞う仁川に向かいたい。