阪神9Rのリステッド競走、
すみれS(3歳オープン、芝2200メートル)は1番人気の
シャザーン(岩田望)が最後方から直線一気を決め快勝。16年の
エリザベス女王杯を制した
クイーンズリングを母に持つ良血馬が、2連勝でクラシックロードに名乗りを上げた。
役者が違った。最後の直線を最後方で迎えた
シャザーンが、他馬を一気にのみ込んだ。最後は流す余裕がありながら、ラスト3ハロンは2着の
ショウナンバシットより0秒5も速い33秒1の絶品の切れ味。3/4馬身という着差以上に強さが際立った。「直線勝負で脚を使ってくれましたし、まだまだ余力を残して勝ってくれました」。岩田望のコメントも、明るい将来を予感させる。
“アク
シデント”が結果的に強さを際立たせた。スタート直後につまずき最後方から。逃げ、先行だった過去2戦とは正反対の位置取りとなったが、初コンビを組んだ鞍上に焦りはなかった。馬のリズムを重視し、気分良く道中を進めると直線は馬群の外へ自信満々に持ち出し勝利に導いた。
「もっと上を目指せる馬です」と賛辞を惜しまなかった岩田望。いまだ混戦模様の牡馬クラシック戦線。G1馬を母に持つ
ロードカナロア産駒が、強烈なインパクトを残し主役候補を印象付けた。(戸田 和彦)
スポーツ報知