阪神日曜メインは
桜花賞トライアル「第57回
フィリーズレビュー」(3着まで優先出走権)。関東からは福島→中山で無傷2連勝中の
トラベログが勇躍阪神への“旅路”を選んだ。前走・
菜の花賞は余力十分の逃げ切りV。適距離と見込んだ1400メートルで
桜花賞優先プラチナ切符をつかむか?
夢の桜舞台へ。2戦2勝の
トラベログが仁川に勇躍乗り込む。昨秋の福島新馬戦(芝1200メートル)は好位抜け出しV。2F延びた前走・
菜の花賞(芝1600メートル)は悠々逃げ切った。岩戸師は「行く馬がいなかったので逃げましたが、道中は気を使いながら。それでも勝ち切ってくれた。ペース配分が良かったにしても、内容は濃かった」と素質の高さを再確認した。
その後は
フィリーズレビューに定めた。
菜の花賞と同じ中山マイルの
アネモネSも一時候補に挙がっていたという。「でも夢を考えたら、やっぱり
フィリーズレビュー。この馬自身、将来はス
プリント寄りになるかもしれないので現状1400メートルは一番合う」と適性を考慮した選択だ。
ここを選んだのには10年前の成功体験もある。同じ岩戸厩舎の
ナンシーシャインは13年
春菜賞(東京芝1400メートル)で逃げ切り&2勝目を挙げ、挑んだ。同年の2冠牝馬
メイショウマンボには屈したが2着に頑張り、
桜花賞に進んだ。レースは違えど、1勝クラスの特別競走を逃げ切ったのは同じ。「中山1600や東京1400を逃げ切って勝つのは大変なこと。なので
ナンシーシャインと同じにします。1週前にしっかりやったので当週は軽め。体はできているので減らさずに、輸送をクリアできれば」と先輩の験を担ぐ。
ナンシーは水曜まで美浦で調教し、木曜に栗東に一度入厩し、レース当日の朝に阪神入りした。
トラベログも同じパターンで挑む。3歳牝馬に過酷な美浦〜阪神の長距離輸送の負担を“二段輸送”で軽減する形だ。
近親には09年
秋華賞2着馬
ブロードストリートがいる。同師は「血統もいいですよね。
桜花賞には凄い馬も控えているので、まずはここに全力です。賢い子なので、逃げにはこだわらなくていい。出たなりで自分のリズムで走れれば」と愛馬に託した。指揮官の算段通りに重賞の壁も突破するようなら、無傷3連勝。1カ月後の満開桜の夢が膨らむ“旅行談”になるのは間違いない。
スポニチ