◆第57回報知杯
フィリーズレビュー・G2(3月12日、阪神競馬場・芝1400メートル)
無傷の2連勝で報知杯FRに臨む
トラベログ。その母系は、スピードに満ちあふれている。3代母のフィディラはフランスG3(芝1300メートル、1600メートル)を2勝。その弟
ロイヤルスズカは98年の
スワンSを制している。また、その娘の
ミステリーズは
ヒシアケボノ、
アグネスワールドと短距離G1馬を2頭を出しており、スピード能力については折り紙つきだ。
同じくその娘で
トラベログの祖母である
フィラストリートは、
コジーンを父に94年に誕生。
下河辺牧場が繁殖牝馬として輸入し、14年までに14頭の産駒を残した。そのうち11頭が
JRAで勝ち上がっている優秀さ。中でも、
ブロードストリートは09年の
ローズSを制し、その年の
秋華賞で2着。また、
フィラストリートの産駒で勝ち上がった11頭中4頭が阪神の芝で勝ち星を挙げている。
トラベログ自身もスピードに秀でたタイプで、前走の
菜の花賞はスタートから先手を取るとそのまま押し切った。岩戸調教師は「中山のマイルを逃げ切る馬は強いと思っているよ」と、能力に太鼓判。血統面は「この馬の血統に詳しい調教師から、阪神が合いそうと聞いている。スピードはもちろんだけど、先々まで走ってくれそうだね」と期待を寄せる。脈々と受け継がれる快速の血を生かして、無敗のまま、
桜花賞の権利を勝ち取るか。(角田 晨)
スポーツ報知