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橋口弘次郎・元調教師、「最も印象に残っている」ハーツクライの思い出は有馬記念よりドバイ・シーマクラシック圧巻V

スポーツ報知
  • 2023年03月11日(土) 07時15分
 現役時代にはG1を2勝、種牡馬としても活躍馬を多く出したハーツクライが9日、けい養先の社台スタリオンステーション(北海道安平町)で死んだ。22歳だった。日本調教馬でただ一頭、打倒ディープインパクトを果たし、海外G1制覇ももたらせた愛馬の悲報を受け、橋口弘次郎・元調教師(77)が悼んだ。

 あまりに突然の別れでした。22歳だったことを聞き、真っ先に思ったのは本当に若すぎます。まだ、現役で種付けしているような馬もいる年齢なのに…。

 現役時代は非常に能力の高い馬でした。皆さんからはディープインパクトに先着した有馬記念(05年)をよく聞かれますが、最も印象に残っているのは翌年のドバイ・シーマクラシックです。想像もしていなかった先行策から、後続を4馬身以上突き放す圧巻の勝ちっぷり。感動しました。有馬記念はゴール前まで声も出ず、驚きだけで見守ったレースでしたね。夏の英国遠征後に発症した喉の病気さえなければ、と惜しまれます。無事でさえあれば、日本の頂点に立てるだけの馬でした。

 種牡馬としても子供たちに能力の高さを受け継ぎ、数々の活躍馬を送り出しました。なかでも忘れられないのは、やはりワンアンドオンリーです。私にとっては悲願だったダービートレーナーの称号を、自らが管理した馬の子供で手にすることができた。こんな、うれしいことはありません。

 調教師を引退した16年以降も、新聞にハーツクライという文字を見れば、自然と目を奪われました。競走馬としても、種牡馬としても、本当に頑張ってくれた。だからこそ、せめてもう少し長く、ゆっくりと余生を過ごしてほしかった。今は、この思いでいっぱいです。(JRA殿堂入り調教師)

スポーツ報知

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