「
金鯱賞・G2」(12日、中京)
1番人気の支持を集めた大器
プログノーシスが、4角9番手から豪脚を繰り出してラ
イバルをごぼう抜き。鮮やかな差し切りで待望の重賞タイトルを獲得した。2着は逃げ粘った3番人気の
フェーングロッテン、3着には6番人気の
アラタが続いた。
勝ちパターンに持ち込んだ
フェーングロッテンを、最後は力でねじ伏せた。道中は後方10番手を進んだ
プログノーシス。折り合いを欠きそうになるところをグッと我慢させ、直線で待ってましたとエンジン点火。上がり3F33秒9という極上の末脚で待望の重賞タイトルをつかみ取った。
「ゲートを出るのが難しいタイプ。1コーナーの入り方がいい形にならず、スイッチが入って力みっ放しになってしまい、我慢してもらいながらの道中でした。それでも最後は何とか前に出ることができたというところです」と振り返った川田。これでコンビ成績は5戦全勝。厳しい状況に陥りながらも抜群の相性で乗り越えた。
体質が弱く、デビューは3歳3月。初戦を快勝するも、レース後の反動が大きく、満足なローテを組めなかった。そんな状況下でも、1〜3勝クラスを
ノンストップで突破してオープン昇格。前走の
中日新聞杯ではスローペースに泣いて4着に終わったが、3度目の重賞チャレンジでしっかりと結果を出した。
中内田師は「前走で競馬を教えたことがつながりましたね。体質が弱くて成長はゆっくりでしたが、厩舎サイドと牧場の連携がうまくいっての勝利だと思います」と、5歳春とやや遅れた素質開花に目を細める。
まずはG2をクリア。もちろん、これで満足することはない。「状態を見てからですが、次はもう一つ上で戦ってもらいたいと思います」と指揮官。初タイトルを手中にした
プログノーシスが、桶狭間で得た自信を胸に、いよいよ中距離界の天下取りへ乗り出す。
提供:デイリースポーツ