3月に開催されるようになった87年以降で、
阪神大賞典と
天皇賞・春を連勝した馬は11頭。重要度の高い前哨戦として長い歴史を持つ。近年の傾向としては、長距離路線の層が薄くなってきたことなどから出走メンバーのレベルが低下傾向にあったが、今年はGIクラスが複数頭いてハイレベルな戦いが期待できそう。
1.中距離で戦えるスピードが必要
昨年2番人気で4着の
マカオンドール、20年3番人気で8着の
ボスジラ、19年2番人気で6着の
リッジマン、18年2番人気で4着の
アルバートなど、直近の実績が長距離に偏っていた馬はスピード不足から苦戦を強いられている。スタミナは当然必要だが、中距離でも戦えるスピードも同時に求められる。
2.先行力より後半の脚
昨年の勝ち馬
ディープボンドは2周目2コーナーから[7-6-5]と位置取りを徐々に上げて勝利。20年の勝ち馬
ユーキャンスマイルも[9-8-4]、19年の
シャケトラも[9-2-2]、18年の
レインボーラインも[9-8-4]、17年の
サトノダイヤモンドも[8-8-4]、16年の
シュヴァルグランも[7-7-4]と、2周目に入ってから動いていく競馬をした馬の活躍が目立つ。先行力はあまり要求されず、後半の脚が使えるかどうかがカギとなるレース。
3.内・小回り実績に注目
過去10回の勝ち馬はすべて、小・内回りコースの芝1800m戦以上で勝利した実績があった。コーナー6回でゴール前の直線が短いというコース設定なので、不器用なタイプは苦戦傾向にある。
ジャスティンパレスに期待したい。昨年の
菊花賞では、今回人気が予想される
ボルドグフーシュに先着されているが、着差はわずか1/2馬身差で能力は全く引けを取らない。馬券妙味という点を加味すれば、この馬に分がありそうだ。