阪神で行われた3歳重賞「第70回
毎日杯」は5番人気の関東馬、
シーズンリッチが馬群を割って抜け出して重賞初制覇。鞍上の
角田大河(19)もうれしい
JRA重賞初制覇となった。
チャンスを生かし、喜びを爆発させた。デビュー2年目の角田河が
シーズンリッチを重賞Vのゴールに導き、力強く
ガッツポーズ。関東の久保田厩舎からの初の騎乗依頼に最高の結果で応え、自身の重賞初勝利につなげた。
検量室前に引き揚げる時は「良かった!」と興奮気味。勝利騎手インタビューでも「こういった、いい馬に乗せていただいて感謝の気持ちでいっぱいです」。冷静にコメントしながらも時折、笑みがこぼれた。
道中は中団のインでリズム重視。直線、前は馬群が固まっていても冷静だった。「トップスピードに入るのが速く、じりじりいい脚を使い続けてくれる」。持ち味を生かすことに集中していた。
ドットクルーと
エマヌエーレの間に進路を見つけ、
ゴーサインを出すとエンジン全開。その勢いのまま突き抜けた。
見届けた久保田師は「角田君がうまく乗ってくれました」と絶賛。依頼の経緯については「本人が成績を出していたので。プロとして(依頼を)させてもらいました」と語った。角田河自身も「2年目という立場で、新しく新人も入ってきて、誰でもそうですけど負けていられないので、これからも一生懸命、精進して頑張っていきたい」とさらなる活躍を誓った。
シーズンリッチにとっても重賞タイトルを手にし、視界が開けた。今後について指揮官は「できればダービー(5月28日、東京)一本で行きたい」と
皐月賞(4月16日、中山)はパスする見通し。「
シャフリヤールのようにね」と
毎日杯Vを
ステップにした21年ダービー馬の名を挙げ、世代の頂上決戦を見据えていた。
◆
シーズンリッチ 父
ドゥラメンテ、
母エバーシャルマン(母の
父ハーツクライ)20年2月23日生まれ 牡3歳 美浦・久保田厩舎所属 馬主・宇田豊氏 生産者・北海道安平町のノーザン
ファーム 戦績5戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4826万9000円。馬名の意味は「旬が豊富」。
スポニチ