25日(土)にドバイのメイダン競馬場で行われた
ドバイワールドカップ(G1、ダート2000m)は、道中は最後方を追走し、直線は外から追い上げた
ウシュバテソーロが抜け出して優勝。勝ちタイムは2分03秒25。日本馬の優勝は2011年の
ヴィクトワールピサ以来、12年ぶり2度目。
川田将雅騎手の騎乗で、日本人騎手による初の
ドバイワールドカップ制覇となった。
テーオーケインズは4着、
クラウンプライドは5着、
パンサラッサは10着、
ジオグリフは11着、
カフェファラオは12着、
ヴェラアズールは13着、
ジュンライトボルトは15着だった。
レース後の関係者のコメント
1着
ウシュバテソーロ(
高木登調教師)
「スタートから速い流れになるだろうと思っていましたし、どれくらい置いていかれるかなと思っていたのが正直なところです。馬もしっかりハミをくわえながら走っており、これなら良い感じで、良いリズムで走っていると思っていました。1着でゴールした瞬間は最高の気持ちでした」
(
川田将雅騎手)
「ゲートはスムーズに出てくれましたが、日本馬たちはそんなに速くはないので、前半は日本馬たちが後ろにいる流れの中、この馬自身のリズムを崩さないように組み立てていきました。
初めて海外にチャレンジするということで、輸送も含め馬場もどれほどこなせるかというところではありましたが、調教に乗った感じも素晴らしかったですし、走ることに関しては問題ありませんでした。あとはレースの中でどれだけ頑張る気持ちをもってくれるのかというところだったので、そこにフォーカスしながら乗っていました。
日本馬がここに8頭チャレンジする中で、日本人騎手として騎乗しているのが
吉田豊さんと僕だけでしたし、この馬に関しては、今回初めて乗せていただくという依頼をいただけたというところも、日本のリーディングジョッキーとして、とても重たい仕事だと思いましたので、必ず結果を得たいという思いでチャレンジさせてもらいました。
ウシュバテソーロが頑張ってくれたおかげで、こういう素晴らしい世界一のレースを勝つことができて、日本の騎手も世界レベルであるということも、改めて馬とともに示すことができたと誇りに思っています」
4着
テーオーケインズ(
高柳大輔調教師)
「良いスタートを切ってくれて、そこはまず安心したのですが、他の馬も砂をかぶりたくなくて前に行きたいという状況で少し置いていかれました。揉まれ弱い部分はあるのですが、最後は頭数もばらけて、良い脚を使ってくれたのですが、良い結果にはならなかったです」
(
O.マーフィー騎手)
「良いスタートを切れたので、逃げ馬の直後につけられました。ペースは速かったですが、最後まで一生懸命に走ってくれたと思います」
5着
クラウンプライド(
新谷功一調教師)
「ジョッキーの話では、スタートは普通でしたが、外枠の分、1コーナーに入った時に後ろの位置になってしまったとのことでした。また、道中、馬の後ろでキック
バックがあって下がった訳ではなく、その位置で
リラックスして走っていた結果で、その
リラックスを生んでくれたことで、最後の直線の脚に繋がったということでした。ある意味、これは
クラウンプライドの新しい形が生まれた一戦ではありました。本来からすると、位置取りは後ろ過ぎましたが、もう一列か二列前だったら、チャンスは生まれていたと思います」
(
D.レーン騎手)
「良い走りでした。頑張ってくれたと思います」
10着
パンサラッサ(
矢作芳人調教師)
「考えられたことではあるけれども、厳しい流れとなりました。それも競馬ですから仕方がない。逃げ馬の宿命でもあります。それでも、
吉田豊騎手は行こうとしてくれていたけど、向正面で相手が引かなかったので、完全に
パンサラッサを潰しにきているなと思いましたが、
サウジカップを勝っているから仕方がないことです。力をつけてまた頑張ります」
(
吉田豊騎手)
「厳しい競馬でした。向正面からハナに立てれば良かったのですが、内の馬も引かなかったですね。
パンサラッサには厳しい競馬になってしまいました。全然息も入らなかったです。
サウジカップも勝っていますし、スムーズな競馬はさせてもらえませんでした。逃げ馬は難しいですね」
11着
ジオグリフ(
木村哲也調教師)
「応援していただいた皆様に申し訳ない気持ちです。ゲートで待つ時間が長かったですし、かなりキック
バックが強く、馬場が合わないのかなという走りでした。集中力が切れた状態になってしまったと思います。日本に戻って態勢を立て直し、元気な姿で日本のファンの皆様の前に立てるよう明日から
リスタートします」
12着
カフェファラオ(J.モレイラ騎手)
「今日は力を発揮できませんでした」
13着
ヴェラアズール(
渡辺薫彦調教師)
「少しダートは難しいかもしれないとジョッキーは言っていました。普段とはペースも違い、追走に苦労していたので、もう少しゆったり運べた方が良いかもしれません」
(C.デムーロ騎手)
「スタートが速くなかったので中団からになりました。直線まで無理なくいけましたが、その後の脚が目立ちませんでした。ダートが合わないのかもしれません」
15着
ジュンライトボルト(
友道康夫調教師)
「ポジション的に馬込みに入ってしまい、キック
バックがかかって、砂が喉に入ったようで、息がしづらかったようです。やっぱり良いポジションを取りたかったですね」
(R.ムーア騎手)
「前に進んでいかず、レースに参加できませんでした」
(
JRA発表のリリースによる)
ラジオNIKKEI