春のGI戦線が開幕した
中央競馬。日差しが暖かくなるにつれ、競馬も盛り上がりを見せてくる。自治体が主催する
地方競馬では4月が年度始まり。佐賀競馬でも新年度は装いを新たにする。中でもファンにとって大きな変化は実況。今年度からはラジオNIKKEIのアナウンサーがその役割を担う。
重賞も新設される。
地方競馬全体の改革「全日本的なダート競走の体系整備」に伴い、「
ネクストスター佐賀」が10月1日に新設。地方デビューの2歳馬のみが出走できるレースで、1着賞金は1000万円と高額に設定されている。
また、佐賀は毎年、「
地方競馬で日本一早いダービー」として
九州ダービー栄城賞が行われており、今年も
日本ダービー当日の5月28日に行われる。そのほか
JRA馬も参戦する
サマーチャンピオンJpnIIIは8月31日、九州産限定の
霧島賞は8月16日、持ち回り制の西
日本ダービーは9月10日に予定されている。
内ラチ沿いの砂が深い
佐賀競馬場では近年、若手騎手が増えている。2018年以降、毎年新人騎手がデビューしており、今年3月に兵庫から移籍した
青海大樹騎手も含めるとその数7名。全体の3分の1近くを占め、レース展開にも影響を及ぼしている。
その一つは追い出しのタイミング。これまでよりも早く、向正面に入ってすぐ仕掛ける騎手が若手を中心に見られるようになった。早めから来られることで、逃げ馬にとっては息の入りにくい厳しい展開となり、13年度からの5年間と直近5年間を比べると逃げの勝率は30.6%から25.5%に低下している。
騎手別成績(22年度)では「ミスターほとんど
パーフェクト」の愛称を持つ
山口勲騎手が131勝でトップ。それに10勝差まで迫るのは
石川慎将騎手で、19年にキャリアハイの95勝をマークしたのを境にリーディング上位の常連となった。そして3位は
地方競馬史上最速で通算100勝を達成した
飛田愛斗騎手。
彼らは人気が先行しがちで、単勝回収率は100%を下回ってしまうのが馬券購入時の悩みなのだが、対照的に穴で注目したいのはベテランの
倉富隆一郎騎手だ。22年度の勝利数は57勝で、単勝回収率は132.8%と高い。外めの枠に入るか、自身より外に逃げ馬がいない枠順で逃げ・先行が叶いそうなら積極的に狙いたい。
新年度の佐賀競馬は明日4月1日からスタート。土日を中心に、年内はナイター競馬として開催される。さらに同日には祖父が中津競馬の騎手だったという
合林海斗騎手もデビュー予定。新年度の佐賀競馬がますますアツくなりそうだ。
(文・大恵陽子)
netkeiba×佐賀競馬攻略DX