かつては「勝ち馬から大物が出ない」といわれた
シンザン記念だが、最近は打って変わって名馬への登竜門となっている。12年の
ジェンティルドンナ、18年の
アーモンドアイはともに後の牝馬3冠馬。また、14年の
ミッキーアイルは芝マイルGIを2勝。21年の
ピクシーナイトも同年の
スプリンターズSを制している。
今年の
シンザン記念を制したのは
ライトクオンタム(牝3、栗東・
武幸四郎厩舎)だった。
JRAに僅か6頭しかいない
ディープインパクト産駒最終世代の1頭。昨年11月東京の新馬戦を1番人気に応えて逃げ切り。続く
シンザン記念では初戦とは一転、後方から大外一気で重賞初制覇を果たした。
コースの違いこそあるが、その姿を5年前の
アーモンドアイと重ね合わせた人も多かっただろう。付け加えれば、
シンザン記念から直行での
桜花賞参戦も
アーモンドアイと同じ。無傷の3連勝で
桜花賞を制し、偉大な先輩に一歩近づきたい。
【
シンザン記念を勝ち、後にGIを制した馬】カッコ内は制したGI(84年の
グレード制導入以降)
86年
フレッシュボイス(87年
安田記念)
97年
シーキングザパール(97年
NHKマイルC、98年
モーリスドゲスト賞)
02年
タニノギムレット(02年ダービー)
12年
ジェンティルドンナ(12年
桜花賞、
オークス、
秋華賞、
ジャパンC、13年
ジャパンC、14年
ドバイシーマクラシック、
有馬記念)
14年
ミッキーアイル(14年
NHKマイルC、16年
マイルCS)
18年
アーモンドアイ(18年
桜花賞、
オークス、
秋華賞、
ジャパンC、19年
ドバイターフ、
天皇賞(秋)、20年
ヴィクトリアマイル、
天皇賞(秋)、
ジャパンC)
21年
ピクシーナイト(21年
スプリンターズS)