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【桜花賞】阪神JF2着のシンリョクカ、牝馬ながら5大クラシックすべてに登録 陣営の期待大

スポーツ報知
  • 2023年04月05日(水) 06時15分
◆第83回桜花賞・G1(4月9日、阪神・芝1600メートル)

 第83回桜花賞(9日、阪神)に出走するシンリョクカは昨年の阪神JFで2着ながら、除外の危機だった。しかし、先週末に出走枠へ滑り込み。牡馬との対戦も視野に入れるなど陣営の期待も大きい実力馬が、強運も生かした激走を狙う。

 意外性と強運を秘める“持っている馬”だ。12番人気ながら2着に激走した阪神JFから直行で挑むシンリョクカは、キャリア2戦で底を見せていない。山縣助手は「前走は馬込みを割ってきてくれて、すごく収穫のあったレース。緩さがあって、まだ良くなりそうですが、ブレのないフォームで真っすぐ走れますからね」とアピールする。

 何とか滑り込んだ。当初は2月のクイーンCを挟む可能性もあったが、馬体の回復などを考慮して間隔を空けた方がプラスと判断。直行を選択した。だが、今年は賞金ボーダーが例年になく高く、当初は除外対象の1番手。皐月賞への出走プランも浮上したほどだ。右前蹄を傷めたリバーラが回避したため運良く出走枠までたどり着いた形で、山縣助手は「当週に出られると分かっても調整が難しい。日曜日に分かって、(先週末に)今週に向けて時計を出せたのはよかった」と、何度もうなずいた。

 キャリアは浅いが、期待は大きい。阪神JFは9分の3の抽選を突破したが、除外時に備え、牡馬相手の朝日杯FSにも登録。実は牝馬ながら5大特別競走にも全て登録している。今回は前走時にパンサラッサとの香港カップで乗れなかった吉田豊が再び騎乗。サウジカップを制した旬な男とのコンビ復活も頼もしい。

 全休日明けのこの日は、美浦・南の角馬場からBダートコースを1周半で調整した。「いくらか前より落ち着きが出てきて、攻め馬で我慢が利くようになった。以前よりもカイバを食べていて、馬体もキープできている」と山縣助手。着実な成長曲線を描いており、様々な“追い風”も吹く今回はもう伏兵と言わせない。(坂本 達洋)

出走ボーダーライン高い今年の桜花賞 除外危機も滑り込み

 今年の桜花賞出走へのボーダーラインは非常に高い。3つのトライアルで計8枠あった優先出走権に、すべて賞金の少ない組が入ったこともあり、現時点で収得賞金1700万円のシンリョクカまでが出走可能。過去10年では19年の1600万が抜けて高かったが、それを上回っている。

 3戦2勝、重賞で2着1回のメイクアスナッチや、エルフィンS勝ちのユリーシャもまさかの除外対象。今年のボーダーでは20年に新馬、エルフィンS勝ちから史上初の無敗牝馬3冠を成し遂げたデアリングタクトはゲートインすらかなわなかった。

 前年の阪神JF2着馬は01年以降、故障があったシークレットコード(05年)、レーヴダムール(07年)以外はすべて出走。近10年では【2・2・2・4】で複勝率6割と非常に好成績を残している。

スポーツ報知

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