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【書く書くしかじか】阪神競馬場の桜は桜花賞の日程を知っている?

スポニチ
  • 2023年04月05日(水) 10時20分
 ▼日々トレセンや競馬場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く「書く書くしかじか」。今週は大阪本社の寺下厚司(39)が担当する。クラシック開幕戦「桜花賞」は咲き誇る桜をバックにレースが繰り広げられる光景が風物詩となっている。阪神競馬場・馬場造園課の造園係を務める泉朋樹さん(26)に桜の咲き具合について聞いた。

 桜花賞が行われる芝1600メートル戦の発走地点には、うら若き3歳牝馬を出迎えるように桜の木が植えられている。大阪杯が行われた先週末の時点で阪神競馬場の桜はほぼ満開。桜花賞当日までの持つのだろうか?今年の咲き具合について、阪神競馬場・馬場造園課の泉さんは「桜の開花日は3月23日でした。1〜3月の平均気温が例年より高く、昨年と比べても開花は4日ほど早かったです。全国的にも開花日は早くなってますが阪神競馬場も同様に早かったですね」と説明。

 競馬場には車道や厩舎地区なども含め753本の桜の木(基本的にソメイヨシノ)が植えられ、そのうち馬場の外周には365本。木の寿命は50〜60年といわれ、計画的に苗木を植えて保たれてきた。同じ競馬場内でも咲き具合は場所によって違う。「日当たりや植樹の時期によって異なります。個体によっても、ばらつきがあると思います」。

 先週末の時点で桜花賞の発走地点に関しては「五〜七分咲きぐらい」という。既に花が散り始めている大阪市内や栗東トレセンに比べても、かなり開花の時期は遅いと言える。それだけに、昔からファンの間では開花を遅らせるために木の根元に氷を置いて冷やしているのでは?と都市伝説のようにささやかれている。

 そのことについて聞いてみると「よく聞かれるんですけど実際、そういうことはしていないんです」と否定。桜の管理については水やりと4月から殺虫剤の注入を行っているが、特に変わったことはしていないという。「阪神競馬場の桜が事前に桜花賞の日程を知っていて、発走地点だけは咲くのが遅いのかもしれません。ありがたいことです」。

 昨年の桜花賞は七分ほど残った状態でゲートイン。発走地点から外回りコースの外周には桜が映える中でレースが行われた。「昨年の桜花賞は満開日から、ちょうど1週間後。今年も満開を迎えてからの桜花賞になるので、どれぐらい散ってしまうかは正直ここからの雨次第になりますね」。

 残念ながら、阪神競馬場の天気は今日の夜から金曜まで雨予報が続く。「桜花賞は一番注目されると言っても過言ではないレースですし、何とか持ってほしいですね」と祈る。クラシックの大舞台に挑む、かれんな3歳牝馬はもちろん、ターフを彩る桜にも注目してレースを見届けたい。

 ◇泉 朋樹(いずみ・ともき)1996年(平8)9月12日生まれ、徳島県出身の26歳。東京農工大学大学院農学府卒(農業機械、スマート農業を専攻)、馬術部に所属し「学生時代からお世話になっています」というOBには国枝師や小桧山師がいる。JRAには21年入会、美浦トレセン勤務を経て3月から阪神競馬場の馬場造園課勤務。

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