16日、中山競馬場で行われた
皐月賞(3歳牡牝・GI・芝2000m)は、最内枠から後方に控えた
ソールオリエンス(牡3、美浦・
手塚貴久厩舎)が直線で豪脚を披露し、4角17番手という絶望的なポジションから優勝。本稿では今回達成した記録の数々を振り返る。
※注釈なき場合は
グレード制が導入された1984年以降。
◆史上最少キャリア
2歳戦が実施されるようになった1947年以降では史上初となるキャリア2戦での優勝。これまでは20年
コントレイルや21年
エフフォーリアなどが記録したキャリア3戦が最少だった。
◆無敗制覇
史上10頭目となる無敗での戴冠。鞍上の
横山武史騎手は21年にも
エフフォーリアを無敗制覇に導いている。
◆最内枠からの勝利
1枠1番からの勝利したのは88年
ヤエノムテキ、94年
ナリタブライアン、20年
コントレイルに続き4頭目。
ナリタブライアンと
コントレイルは三冠を達成している。
◆レース史上最大の逆転劇
4コーナー17番手からの優勝は史上初。これまで最も後方から差し切ったのは93年
ナリタタイシンの12番手だった。
◆上がり1位・2位の差が最大
ソールオリエンスの上がり3Fは35.5で、次位の
ファントムシーフなどよりも0.9秒速く、
皐月賞史上最大。93年
ナリタタイシンと15年
ドゥラメンテが記録した0.6秒差を大きく更新した。
◆
キタサンブラック産駒初のクラシック制覇
父にとって初のクラシックタイトル。昨年、
皐月賞とダービーで惜しくも2着に敗れた
イクイノックスの雪辱を果たした。
◆
京成杯勝ち馬の直行
京成杯からの直行組は2度の3着があったが、勝利したのは史上初。
京成杯勝ち馬のクラシック制覇は10年
エイシンフラッシュの
日本ダービーに次いで2頭目となる。
◆関東馬の活躍
05年〜12年まで8年連続、17年〜20年まで4年連続で栗東所属馬が勝利していたが、近年は美浦所属馬の活躍が目立つ。関東馬がワンツーフィニッシュを決めたのは21年、22年に続いて3年連続。
◆
手塚貴久師初の
皐月賞制覇
皐月賞は4回目の挑戦で初優勝となり、牡馬クラシック制覇は
フィエールマンで制した18年
菊花賞に続く2勝目。