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ローラS・G2」(23日、東京)
オークス(5月21日・東京)の優先出走権を懸けた熱いバトルを制したのは、7番人気の
ゴールデンハインド。開幕週の絶好馬場を味方に、鮮やかな逃走劇を披露した。管理する
武市康男調教師(51)=美浦=にとっては、うれしいJRA平地重賞初制覇となった。2着に入った1番人気
ソーダズリングまでが樫切符を獲得。“打倒
リバティアイランド”に名乗りを上げた。
芦毛の馬体が新緑の府中で躍動した。絶好のスタートを決めた
ゴールデンハインドは迷わずハナへ。マイペースを貫き、前半5F60秒8と絶妙なラップを刻んだ。直線を迎えても余力は十分。菅原明の右ムチを合図にスパートをかけると、後続の追い上げを許さず、重賞初制覇を飾った。
「攻め馬から感触が良くて、逃げたら面白いかなと。先週、今週と馬が良くなっていたのが分かっていましたからね。後ろを寄せつけない逃げを心掛けた。無事に権利を獲れて良かった」と菅原明は、会心の騎乗&結果に白い歯をこぼした。
そんな鞍上だが、3月18日の中京10R以降、勝ち星から見放され、この1カ月は苦しいトンネルの中にいた。それでも、前日の東京3Rで81戦ぶりに勝利をつかむと、その後はうっぷんを晴らすかのように1日3勝の固め打ち。だからこそ検量室を出てきて開口一番、「4週間、たまっていましたからね」と、長かったトンネル脱出を素直に喜んだ。
武市師にとっては、これがうれしいJRA平地重賞初勝利。指揮官は「ホッとしました。明良が自信を持って乗ってくれましたね。今週は逃げ馬が残っていなかったからどうかと思ったけど、正確なペースで乗ってくれたのが良かった」と鞍上の好騎乗に感謝した。
次に見据えるのはもちろん、権利を獲得した樫の舞台。「ビッグレッド
ファームさんも期待している馬ですからね。
オークス?自分の競馬をするだけ」。
桜花賞馬
リバティアイランドの牙城を崩すべく、4週間後の府中へ向けて歩みを進める。
提供:デイリースポーツ