◆第58回
フローラS・G2(4月23日、東京競馬場・芝2000メートル、良)
第58回
フローラS・G2は伏兵
ゴールデンハインドが開幕馬場を味方に逃げ切りV。2着
ソーダズリングとともに
オークス(5月21日、東京)切符を手にした。
7番人気の伏兵
ゴールデンハインドが、“一人旅”を決め込み大舞台への道筋をつくった。好発からハナを奪い前半1000メートル1分0秒8の絶妙なペース。余力たっぷりに直線に入るとラストでもうひと伸びして後続に1馬身1/4差をつける完封劇を演じた。
3回中山開催は一勝もできずに悔しさを味わったが、見事なエスコートで愛馬に勝利をもたらした菅原明は「残り200メートルでもまだ反応していたし、もう大丈夫だろうなという気持ちでした。東京の初めの週で勝てて良かったです」と満足げな笑みを浮かべた。
管理する武市調教師は障害での重賞勝利(17年
東京ジャンプS・
シンキングダンサー)はあったが、平地ではうれしい初タイトル。福島での初勝利が前日輸送だった同馬を、この日も前日入りさせるなど緻密な計算を施し、堂々と
オークスへの権利を手にした。「逃げ馬がいなくて行けたのが良かった。次も自分の競馬をするだけです」とトレーナー。馬名の意味は、
イングランド王国の帆船「黄金の雌鹿」。
ゴールドシップ産駒の快速馬が、ここから大いなる航海に出る。(松末 守司)
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ゴールデンハインド 父
ゴールドシップ、
母オレゴンレディ(父シャマーダル)。美浦・
武市康男厩舎所属の牝3歳。北海道新冠町・ビッグレッド
ファームの生産。通算7戦2勝。総獲得賞金は7795万4000円。重賞初勝利。馬主は(株)サラブレッドクラブ・ラフィアン。
スポーツ報知