【地方からの風】「チャンスはある。南関東の代表として迎え撃ちたい」。
スピーディキックで、
かしわ記念(5月4日、船橋)に臨む藤原師の言葉が熱を帯びた。4歳牝馬とはいえ、S15勝の実績は南関メンバー中No.1。さらに
JRA・G1にチャレンジした前走・
フェブラリーSでは掲示板まであと一歩の6着だった。文句なしの絶対エース。誰も異論はないだろう。
フェブラリーSはトップクラスがつくり出す速い流れに戸惑い、後方14番手に置かれた。それでも直線で底力を発揮。じわじわと脚を伸ばした。善戦と言ってもいいが、師が求めたのは内容だった。「くしゃくしゃに負けてもいいから、もう少し攻めてほしかった」と振り返った。
不完全燃焼だった一方で、レース後はすぐに回復。
かしわ記念に向け、順調にトレーニングを積むことができた。21日に4F52秒台と強めの追い切りを消化。「いつも通り、いい動きだった。その後の様子も問題ない」と笑顔だった。
初めての船橋コースも不安材料にはならない。「コーナーを6回も回った川崎が強い勝ち方だったし、左回りは何の問題もない。今の船橋はタフだが、坂のある府中をこなせたので大丈夫」と自信をにじませた。
JRA勢は昨年の
帝王賞馬
メイショウハリオを筆頭に
シャマル、
ヴァレーデラルナらビッグネームが名を連ねる。さらに22年NAR
年度代表馬に輝いた兵庫の
イグナイターも参戦を予定している。「1着以外は2着でも大敗でも同じ」。全能力を出し切り、栄冠を手繰り寄せる。
スポニチ