「天皇賞(春)・G1」(30日、京都)
柔らかい日差しが降り注ぐ28日の美浦トレセン。朝一番、昨年の
菊花賞馬
アスクビクターモアが坂路を軽快に駆け上がった。安定したラップで4F70秒3-16秒2。首の位置もトモの回るリズムも、全くブレずに一定だった。
順調そのものだ。厩舎で馬の背から下りた高木助手は胸を張った。「現場でできることは全部やりました。トップ級の馬ですから、大きく変化がないのがベスト」。9着に惨敗した
日経賞からの雪辱戦。人事は尽くしたという自負がある。
運も味方しつつある。週間予報では一時、週末の淀にたっぷり降る観測もあった雨も、徐々に日曜の早い段階で上がるという見方にシフト。さらに絶好枠も引いた。3枠6番に同助手は「お金で買えるなら一番欲しい枠なんじゃないかな。土日の傘マークには運に見放されたのかと迷うところもあったけど、枠順を見た時に『競馬の神様に見捨てられたわけじゃないんだ』と。今はワクワクした気分で挑めます」とトーンが高くなった。
刻一刻と迫る大一番。先輩
菊花賞馬
タイトルホルダーとのマッチレースとなるか-。
中央競馬史に残る熱戦に期待しよう。
提供:デイリースポーツ