◆第28回
NHKマイルC・G1(5月7日、東京・芝1600メートル)
絶好の舞台で
オールパルフェが逆襲を狙う。初の1800メートル挑戦となった前走の
スプリングSは7着だったが、原田助手は「重馬場がこたえたようでした。それにとがった歯がハミに当たり、痛がって走りにくそうにしていました」と分析。騎乗した大野は「初めて控える競馬でしたが、そんなに力むこともなく、他馬を気にする感じもなかった。逃げるだけの戦法ではバリエーションがなさすぎますから、G1の前に控える競馬ができたのはプラスでしたね」と収穫を語る。
母クイーングラス(6戦2勝、2着3回)も和田雄調教師が管理していた。師は先月調教中に倒れ療養中だが、
朝日杯FS(6着)に挑戦する前に母について「重賞でも戦える素質があったけど、故障で3歳で引退してしまった。ただ余力があるうちに繁殖に上がったことでいいスピードを伝えてくれた」と語っていた思い入れある血統でもある。
美浦・Wコースの1週前追い切りでは、直線で仕掛けられると伸びやかなフットワークで5ハロン65秒7―11秒3の好時計をマーク。騎乗した大野も「動きは良かったですね。心身ともにいい状態をキープできています」と順調な調整ぶりを伝えた。そのうえで「手前の替え方もスムーズでしたし、前から左回りの方が楽にしまいを出せる感じもあった」と手応えをつかんだ様子。原田助手も「ケアして歯はもう大丈夫だし、マイルの方がスピードを生かすことができる」と東京マイル替わりに手応え十分。能力全開へ機は熟した。(松井 中央)
スポーツ報知