5月3日(祝・水)、
園田競馬場(晴・良)で、3歳馬によるダート
グレード競走・第24回
兵庫チャンピオンシップ(JpnII・ダート1870m・出走12頭)が行われ、スタート後から先頭に立った1番人気の
ミトノオーが2周目の3コーナー手前から後続との差を大きく広げ、2着の
キリンジに6馬身差をつけて逃げ切り、3連勝で重賞初制覇を果たした。勝ちタイムは2分0秒7。2着から10馬身離れた3着が
メイショウオーロラ、4着が
サンライズジークで、上位4着までを
JRA勢が占めた。5着は地元・兵庫のべラジオソノダラブ。
勝った
ミトノオーは父
ロゴタイプ、
母シダクティヴリー(母の
父サンダーガルチ)の3歳牡馬。去年8月、新潟のダート1800mの新馬戦を勝ち、2戦目のオキザリス賞は11着に敗れたが、今年1月の
黒竹賞、3月の
伏竜ステークスと中山の1800mの特別戦を連勝して
兵庫チャンピオンシップに臨んでいた。通算成績は5戦4勝、重賞は初出走で初勝利。鞍上の
武豊騎手は
兵庫チャンピオンシップ4勝目。美浦・
牧光二厩舎の管理馬。
レース後のコメント
1着
ミトノオー(
武豊騎手)
「本当に強いレースでした。きょうパドックで乗ったのが初めての騎乗だったのですが、スタートも五分には出したいと思っていましたし、あとはペースを間違えないようにと思っていました。今まで見ていたレースも強かったので、きょうはチャンスだと思って園田に来ましたし、いい馬の依頼をいただいて、それに応えたいという気持ちは強かったです。
スタートは普通ぐらいには出られたので、あとは小回りが初めてだったので、大きい馬なので、
ステップを間違えないように、そこは気をつけて乗っていました。とても馬が気持ち良さそうに走ってくれていたので、無理に抑えず、馬のリズムに合わせる形で乗っていました。ずっと雰囲気は良くて、後ろも距離があるのはわかっていたので、最後の直線を向いて、手応えと後ろとの距離で大丈夫かなとは思いました。
素質はすごくあると思いますし、まだまだ良くなりそうな馬です。見た目も、馬体も格好いい馬で、乗っていても乗り味のいい馬なので、今後楽しみです。フットワークがとても綺麗で、
バランスの良い走りをして、心臓も強そうなので、今のところ、このまま成長してくれれば、もっと大きいところも狙える馬ではないかと思います。
園田のお立ち台は久しぶりだと思いました。何度立ってもいいものですね。きょうは大勢の方が来てくださっていたので、我々関係者も嬉しいですし、それに応えるいいレースをしようと思っていましたので、ジョッキー全員がそうですが、いいレースが出来たのではないかと思います。
明日の
かしわ記念に僕は乗っていないのですが、明日もいいレースがありますし、週末は
JRAで
NHKマイルカップもあります。きょうの2着の馬のオーナーの馬で僕は(
NHKマイルカップに)
トライするので、そこで返したいと思います」
(
牧光二調教師)
「リズム良くレースを運んでくれました。状態は、輸送の影響も無く、いつも通りという感じでした。馬場入りしても変わらず落ち着いていました。(二走前から装着しているパシュファイヤーは)時々気持ちが盛り上がる時があるので、それを抑えるためでした。それが(今日)効果を発揮したのかもしれません。今後の青写真は未定です。とにかく一生懸命走ってくれる馬です。良く頑張ってくれました」
2着
キリンジ(
下原理騎手)
「乗りやすい馬です。道中ハミを取りそうになりましたが、その後すぐに言うことを聞いてくれました。エンジンがかかるのは遅いのですが、かかってからは一気に行ってくれました。勝った馬は強かったです」
3着
メイショウオーロラ(
本田優調教師)
「少し掛かっていたということもありましたし、後は、勝ち馬が楽に運んでいるのを2番手から早めに追いかけていましたから、そのぶん、最後脚色が鈍りました。それでも3着に粘っています。今日は勝ち馬が強すぎました」
4着
サンライズジーク(
M.デムーロ騎手)
「スタートは出ましたが、勝ち馬のスピードが速かったです。すぐに内に入れて
マルカラピッドの後ろにつけましたが、そこで身動きが取れませんでした。インコースの砂が深く(外に)出したかったのですが、競馬になりませんでした」
5着
ベラジオソノダラブ(
田中学騎手)
「位置取りにはこだわらず進めるつもりでした。道中勝負どころまではいい形で行けていましたが、3コーナー過ぎで手応えが無くなりました。この差が現状の立ち位置なのでしょう」
7着
マルカラピッド(
松若風馬騎手)
「砂を被ったら嫌がるというのは聞いていましたが、実際は被っても大丈夫でした。ロス無く立ち回りましたが、距離なのかなという印象です」
(取材:檜川彰人)
ラジオNIKKEI