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【日本ダービー】ソールオリエンス 無傷の3戦3勝 令和の怪物になる

スポニチ
  • 2023年05月22日(月) 05時30分
 競馬の祭典「第90回ダービー」(28日、東京)ウイークが始まった。衆目一致の主役は無敗の皐月賞ソールオリエンス(牡=手塚)だ。ノンストップで20年生まれのサラブレッド(外国産馬含む)7708頭の頂点を狙う同馬の5回連載「疾走!オリエンス急行」がスタートする。時代の転換点に現れたソールオリエンスは、オグリキャップナリタブライアンディープインパクトに比肩し、いずれ「令和の怪物」と呼ばれるはずだ。

 無傷3戦3勝。はやてのごとく牡馬クラシック第1弾「皐月賞」を制したソールオリエンス。ダービーで史上17頭目の2冠を狙う同馬は「令和の怪物」となり得る逸材だ。

 競馬界は今まさに時代の転換点。11〜22年の12年間でダービー7勝を挙げたディープインパクト産駒が、19年の父の死によりついにダービーで不在になった。牝馬は21日のオークスで歴史的大勝を果たしたリバティアイランドが出た。では牡馬は?時代は新たな英雄の登場を要請している。

 G1初戴冠の皐月賞が、「怪物」と呼ばれるにふさわしいパフォーマンス。同レースは雨のため内が伸びない重馬場。その状況で、ソールオリエンスは最内1番枠。4角17番手。直線が短い中山では絶望的だが、上がり600メートル最速の35秒5で前にいた16頭をぶっこ抜き。これを皐月賞勝ち馬で最少キャリアの3戦目でやってのけた。4コーナーでスライドするようなコーナリングから直線で末脚をぶっ放す。15年のクラシック2冠馬ドゥラメンテを想起させる走りだった。ドゥラメンテ、その娘であるオークスリバティアイランド、そして父は違うがソールオリエンス。いずれもエンジンのかかりがやや遅く、追えば追うほど加速する。直線の長い東京コースがベストのタイプだ。皐月賞以上のレースをすれば「令和の怪物」と呼んで違和感はない。

 鞍上には24歳、横山武史。21年にエフフォーリアと臨んだ皐月賞でG1初制覇。昨年は関東2位となる127勝。現在、関東リーディングのトップ。「令和の若きスター」にとって、このダービーは負けられない。前述エフフォーリアと臨んだ21年ダービーは直線早めに先頭に立ったものの、シャフリヤールに内から差されて鼻差2着。1番人気で涙をのんだ。「悪夢のような負け方でした」と率直に振り返る。その上で「馬の能力を全て発揮できるように乗ります」。ソールオリエンスの力を出し切ることが第一。自身の雪辱は、その結果についてくる。

 「この馬が完成するのは古馬になってからだと思いますが、それでいてこの強さ。本当に能力があると思います」と力を込めた。

 ソールオリエンスはラテン語で朝日だが、英語に逐語訳した方が本質が伝わるだろう。「ライジングサン」だ。日本競馬を背負って立つ「令和の怪物」へ、世代の頂点の座は譲れない。

 ソールオリエンス 父キタサンブラック 母スキア(母の父モティヴェーター)20年4月4日生まれ 牡3歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績3戦3勝 総獲得賞金2億7269万7000円 馬名の由来はラテン語の「朝日」 父キタサンブラックは初年度の代表産駒であるイクイノックス(牡4=木村)がワールドベストレースホースランキング(23年1月1日〜)で世界1位 

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